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イミキモドによる乾癬性関節炎増悪

2021年3月掲載

薬剤 イミキモド化学療法剤
副作用 乾癬性関節炎増悪
概要 26歳、女性。乾癬性関節炎に対してアプレミラストの内服を開始した2週間後、肛囲に尖圭コンジローマを発症した。イミキモドの外用を2コース行い尖圭コンジローマは軽快したが、2コースとも乾癬の皮疹および関節痛が増悪した。イミキモド終了後にこれらの症状は軽快したため、イミキモドの外用が乾癬性関節炎の増悪に関与したと考えられた。

監修者コメント

イミキモドは、尖圭コンジローマや日光角化症の治療薬として用いられている。インターフェロン-αの産生促進を介したウイルス増殖の抑制および細胞性免疫応答の賦活化によるウイルス感染細胞の障害により、ウイルス感染に伴う疾患に対して効果を発揮すると考えられている。本文献では、尖圭コンジローマに対するイミキモドの外用により皮疹および関節痛が増悪した乾癬性関節炎の1例を報告している。イミキモドの外用で関節炎が増悪した報告はこれまでになく、稀な症例といえる。

著者(発表者)
中村健太郎ほか
所属施設名
京都府立医大
表題(演題)
イミキモド外用で増悪した乾癬性関節炎の1例
雑誌名(学会名)
第84回 日本皮膚科学会東京支部学術大会 プログラム・抄録集 165 (2020)
第84回 日本皮膚科学会東京支部学術大会(2020.11.21-22)

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