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シタフロキサシンによる光線過敏型薬疹

2018年9月掲載

薬剤 シタフロキサシン化学療法剤
副作用 光線過敏型薬疹
概要 79歳、男性。非結核性抗酸菌症に対しエタンブトールとクラリスロマイシンの2剤で加療されていたが、呼吸器症状が悪化し、シタフロキサシン内服が追加された。開始から約1ヵ月後、屋外作業の翌日より顔面、前頸部、手背に掻痒を伴う日焼け様紅斑が出現した。薬疹が疑われ、すべての薬剤を中止し、遮光指導をすることで皮疹はすみやかに消退した。原因精査で行った光線テスト、被疑薬3剤の薬剤リンパ球刺激試験、ならびに光貼付試験はすべて陰性であったが、内服照射試験で、UVAのMRD(minimal response dose) 1.5 J/cm2以下と短縮が認められ、シタフロキサシンによる光線過敏型薬疹と診断した。
患者に原因薬剤を記載した薬剤アレルギーカードを渡し、再投与されないように注意喚起を行った。また、呼吸器病変に対する治療としてクラリスロマイシン、エタンブトール、カナマイシンの3剤に変更したが、以後皮疹の出現はみとめていない。

監修者コメント

光線過敏型薬疹とは、内服薬を服用した後に日光にさらされた部分に生じる薬疹である。ニューキノロン系抗菌薬は、日常診療において頻繁に使用されているが、薬疹では光線過敏型が多く報告されている。本文献では、シクフロキサシン(グレースビット®)による光線過敏型薬疹が疑われた1例を報告している。本薬剤は他のキノロン系抗菌剤と比較して光線過敏型薬疹を生じにくいとされているが、本症例のようなケースもあるため、今後さらなる症例の集積と詳細な検討が必要である。

著者(発表者)
佐藤麻起ほか
所属施設名
横浜市立大学附属市民総合医療センター皮膚科ほか
表題(演題)
シタフロキサシンによる光線過敏型薬疹の1例
雑誌名(学会名)
日本皮膚免疫アレルギー学会雑誌 1(2) 124-128 (2018.4)
第45回 日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会総会・学術大会 (2015.11.21)

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