ポラプレジンクによる好酸球性肺炎
2017年2月掲載
薬剤 | ポラプレジンク消化器官用薬 |
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副作用 | 好酸球性肺炎 |
概要 | 68歳、男性。高血圧、糖尿病で近医通院中であった。労作時呼吸困難を認め、胸部異常陰影の精査目的で当院を紹介受診した。血液検査、気管支肺胞洗浄液では好酸球比率の上昇を認め、経気管支肺生検の結果、気管支上皮下に好酸球や形質細胞を含む炎症細胞浸潤を認めた。被疑薬と考えられる服用歴1年未満の薬剤を中止し、薬剤誘発性リンパ球刺激試験(DLST)を行ったところ、ポラプレジンクのstimulation indexのみが強陽性であったことから、同薬による薬剤性好酸球性肺炎と診断した。薬剤の中止およびプレドニゾロン投与により症状および肺炎像の速やかな改善を認めた。 |
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ポラプレジンク(プロマック®)は亜鉛を含有した消化性潰瘍の治療薬であり、日常診療において胃・十二指腸潰瘍の治療や予防などに広く用いられている。本文献では、長期間ポラプレジンクを内服した後に薬剤性好酸球性肺炎を発症した症例を報告している。消化性潰瘍治療薬による薬剤性肺炎の報告は少ないが、本薬剤の内服中に原因不明の呼吸器症状や画像上の異常陰影などを認めた場合は、本合併症の可能性も考慮する必要がある。
- 著者(発表者)
- 加藤高英ほか
- 所属施設名
- 愛媛大学大学院循環器・呼吸器・腎高血圧内科学講座ほか
- 表題(演題)
- ポラプレジンクによると思われる薬剤性好酸球性肺炎の1例
- 雑誌名(学会名)
- 気管支学 38(5) 371-376 (2016.9)
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