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オセルタミビルによる食道潰瘍

2013年3月掲載

薬剤 オセルタミビル化学療法剤
副作用 食道潰瘍
概要 36歳、男性。インフルエンザ患者を多数診察したため予防的にオセルタミビルを少量の水で内服、就寝したところ、翌朝、灼熱感を伴う胸骨後部痛を自覚、改善なく、食事で増悪するため後日消化器内科を受診した。上部内視鏡検査により類円形、不整形の食道潰瘍を認めPPI服用を開始、4日後に症状が消失した。約5週後の内視鏡検査で白色瘢痕化を認め、PPIが有効であった。

監修者コメント

薬剤性食道潰瘍の予防のためには、一般に十分量の水で服用するとともに、すぐに臥位をとらないよう注意すべきである。著者は、抗菌薬、NSAID、徐放性カリウム製剤、ビスホスホネート等で食道潰瘍の報告が多数あるが、オセルタミビル単独による報告例がなかったため、稀な事例として報告したと述べている。

著者(発表者)
染谷秀忍ほか
所属施設名
越谷市立病院消化器内科
表題(演題)
薬剤性食道潰瘍の1例
雑誌名(学会名)
第593回 日本内科学会関東地方会 27(2012)
第593回 日本内科学会関東地方会 (2012.12.8)

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