
ホームIMICライブラリMMWR抄訳2025年(Vol.74)レストランの食品によるテトラヒドロカンナビノール中・・・
2025/07/24Vol. 74 / No. 27
MMWR74(27):439-442
Tetrahydrocannabinol Intoxication from Food at a Restaurant — Wisconsin, October 2024
テトラヒドロカンナビノール(THC)はCannabis sativa植物(ヘンプを含む)に含まれる精神活性物質であり、様々な製品に使用されている。2024年10月24日、ウィスコンシン州のPublic Health Madison & Dane County(PHMDC)は地域の緊急医療サービスより、22日以降、めまい、眠気、不安などの症状を訴える患者7例を病院に搬送したとの報告を受けた。7例全例が最近同じレストランで食事をしており、ストートンの病院の救急科(ED)にてTHC中毒の治療を受けた。また、23日の夜、同じレストランでピザを食べたEDの患者1例がTHC陽性であったことから、PHMDCは調査を開始した。24日、レストランのオーナーに連絡し、営業を停止した。レストランと同じ建物内の共同キッチンにて別の業者がヘンプ由来のΔ9-THCを使用して食品を製造しており、その業者が食用油にヘンプ由来のTHCを注入していた。レストランは食用油が切れていたため、そこにあった食用油を使用して10月22日~24日、調理したと報告した。食用油はキャノーラ油だと思い使用したが、その後、THCが含まれていることに気が付いた。共同キッチンの食用油はその後の検査でTHC陽性が判明、捜査の結果、THCの使用は意図的ではないと判断され、10月26日、レストランは営業を再開した。PHMDCは10月22日~24日にレストランで食事したすべての客にアンケートを実施した。有効回答107件であり、THC中毒のアウトブレイク関連症例は85例が該当し、めまい、眠気、不安、短期記憶障害、時間感覚異常、心拍数の増加、吐き気、妄想、パニック、血圧上昇、嘔吐、幻覚などの症状のうち少なくとも1つを満たし、これらの症状はレストランで購入したピザ、ガーリックブレッド、チーズブレッド、サブマリンサンドイッチを食べた後、5時間以内に発症していた。食事から発症までの期間中央値は1時間(0~4時間)、男性47例、女性38例、年齢は43歳(1~91歳)であり、33例が受診し、3例が入院した。10月24日、PHMDCはレストランで購入した食品を食べないよう注意喚起するプレリリースを発表、PHMDCのブログとソーシャルメディアを通じて一般市民に共有された。医療従事者は突然めまい、眠気、不安などの症状を来した患者において、食品を介するTHC中毒の可能性を考慮すべきである。
Copyright © 2013 International Medical Information Center. All Rights Reserved.