
ホームIMICライブラリMMWR抄訳2025年(Vol.74)メキシコ料理店の常連客におけるサイクロスポラ症のア・・・
2025/04/17Vol. 74 / No. 13
MMWR74(13):217-221
Outbreak of Cyclosporiasis Among Patrons of a Mexican-Style Restaurant — Limestone County, Alabama, May–June 2023
Alabama Department of Public Health (ADPH)はサイクロスポラ症と確定診断された5例の報告を受け、2023年6月7日にアウトブレイク調査を開始した。サイクロスポラ症は原虫であるCyclospora cayetenensisに起因する腸疾患である。症例報告では共通の曝露源として1つのメキシコ料理店が特定され、5例の発症は5月26日~30日であった。調査は5月20日~6月6日にレストランで食事した客に対し、店で提供されたメニューに基づき作成した症例調査票を配布して行われ、さらに42例が確認された。症例(計47例)は食事をした2日~14日後に下痢を発症し、PCR検査によるCyclospora cayetenensis 感染のエビデンスから38例が確定診断例となり、9例はエビデンスが乏しかったため、疑い例と考えられた。5月20日~6月6日に同じレストランで同じ食事をして発症しなかった17名を対照群として症例対照データを3段階に分けて解析した。サイクロスポラ症症例群は女性(32例、68%)が多く、全例が非ヒスパニック系白人であり、対象群も同様であった。ステップ1では各メニューについて単変量解析を行い、サルサ・ロハのみが疾患に有意に関連した。ステップ2では食材および調味料について単変量解析を行い、コリアンダー、ハラペーニョ、玉葱、トマトが疾患に有意に関連した。ステップ3ではロジスティック回帰分析を行い、コリアンダーのみが疾患に有意に関連した。6月9日にADPHはレストランの環境評価を実施した。食材が調査前に廃棄されたため重大な発見はなかったが、請求書から生鮮食品の販売業者が特定された。コリアンダーは食品製造免許をもたないテキサス州の販売業者からジョージア州の流通業者を経て入荷されており、テキサス州の業者はコリアンダーをメキシコのタマウリパス州にある輸出入業者から購入し、冷蔵保管していた。コリアンダーがメキシコのどこで栽培されたかは特定できなかった。患者の便検体29件の遺伝子型判定では、2023_012が23例(79%)、2023_015:が2例(7%)、2023_002、2023_024、2023_041、2023_069が各1例であった。ADPHは6月14日、州内の医療関係者に対し、Health Action Networkを通じて注意喚起を行い、15日にはニュースリリースを発表した。不適切な流通ルートからの汚染された製品の流通は公衆衛生上の課題である。アメリカでの感染を避けるためには地域の小売業者と消費者に汚染された製品が届かないようにする必要がある。
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