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MMWR抄訳

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2024/06/20Vol. 73 / No. 24

MMWR73(24):551-557
Emergency Medical Services Encounters for Firearm Injuries — 858 Counties, United States, January 2019–September 2023

銃器での負傷による救急医療サービスの受診 ― 858郡、アメリカ、2019年1月~2023年9月

近年では銃器関連の死亡や負傷が増加している。銃器による負傷や、銃器による暴力の影響を最も受けているコミュニティや地理的場所に関する包括的でタイムリーな情報は、予防活動の指針として不可欠であるが、銃器による負傷に関する従来のサーベイランスシステムは、大半が病院受診や死亡率関連のデータに基づいており、発砲が発生した場所に関する情報がしばしば不足している。今回の研究では、27州の858郡にて、2019年1月~2023年9月に救急医療サービス(EMS)受診10万件あたりの銃器での負傷によるEMS受診の年間および月間の受診率を、患者特性および負傷が発生した郡の特徴ごとに調査した。全体で、銃器での負傷によるEMS受診の年間発生率は、EMSの総受診10万件あたり222.7件(2019年)~294.9件(2020年)であり、2023年にかけてパンデミック前の値を上回った。受診率は一貫して男性が女性よりも高かった。人種/民族別での受診率は非ヒスパニック系黒人/アフリカ系アメリカ人にて最も高く、年齢層別での受診率は15~24歳で最も高かった。年間受診率のパーセンテージ増加が最も高かったのは、都市部の郡、深刻な住宅問題が広く生じている郡、所得格差比が高い郡、失業率が高い郡であった。各州および各地域は、暴力リスクに寄与する経済的、社会的、身体的な状態に対処として包括的な銃器での負傷を防止するため物理的環境の改善、銃器の安全な保管、社会的および経済的な支援の強化などを含む戦略を策定し、実施するために、EMS記録のタイムリーで土地特有のデータを使用できる。

References

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  • Rosenfeld R, Abt T, Lopez E. Pandemic, social unrest, and crime in U.S. cities: August 2020 update. Washington, DC: Council on Criminal Justice; 2021. <https://build.neoninspire.com/counciloncj/wp-content/uploads/sites/96/2021/07/DESIGNED_FINAL1.pdf>
  • Branas CC, Kondo MC, Murphy SM, South EC, Polsky D, MacDonald JM. Urban blight remediation as a cost-beneficial solution to firearm violence. Am J Public Health 2016;106:2158–64. PMID:27736217 <https://doi.org/10.2105/AJPH.2016.303434>

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