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MMWR抄訳

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2022/05/13Vol. 71 / No. 19

MMWR71(19):650-655
Progress Toward Polio Eradication — Worldwide, January 2020–April 2022

ポリオ根絶に向けた進展 ― 全世界、2020年1月~2022年4月

1988年に、世界保健総会はGlobal Polio Eradication Initiative(GPEI)を設立した。それ以降、野生株ポリオウイルス(WPV)症例はおよそ99.99%減少し、WPVの2型および3型は根絶が宣言されている。アフガニスタンとパキスタンのみ、WPV1型(WPV1)の伝播が途切れたことはない。今回、2020年1月1日~2022年4月30日までのポリオ根絶に向けた世界での進展について報告し、前回の報告を更新する。本活動はCDCによって再調査され、適用される連邦法およびCDC政策に整合して実施された。WPV1症例は、2020年では140例であったのに対し、2021年では5例が報告され(アフガニスタン4例、パキスタン1例)、2022年5月5日時点で3例が報告された(アフガニスタン1例、パキスタン2例)。2021年11月に麻痺を発症したマラウイのリロングウェに居住している女児(3.5歳)の検体からWPV1が検出された。マラウイで検出された株は2019~2020年にパキスタンのシンド州で流行したポリオウイルスと遺伝的に関連していることがゲノム配列解析にて示された。伝播型ワクチン由来ポリオウイルス(cVDPV)は、WPVと同様の神経毒性と伝染性を有し、Sabin株の経口ポリオウイルスワクチン(OPV)の長期的な流行に続き、免疫力の低い集団に出現している。2020年にGPEIは30カ国にて145の追加予防接種活動(SIA)を通じて、約6億6500万回の2価OPV(Sabin株1型および3型を含有)、600万回の不活化ポリオウイルスワクチン注射、400万回の1価OPV 1型、2億100万回の1価OPV 2型、5100万回の3価OPV(Sabin株1型、2型、3型を含有)の接種を支援した。2020年11月に、WHOは、Sabin株よりも遺伝的により安定し、神経毒性が戻る可能性が低く設計された新規OPV2型(nOPV2)をEmergency Use Listingへ載せることを許可した。nOPV2は2021年3月にアウトブレイク対応のSIA中に最初に使用され、それ以降は21カ国での使用として2022年5月5日までに約5億2500万回分のnOPV2が発売されている。2020年1月~2022年4月30日に、全世界で合計1,856例の麻痺性cVDPV症例が報告され、アフガニスタンとパキスタンの症例を含め、2020年には1,113例、2021年には688例、2022年5月5日時点で55例のcVDPV症例が報告された。cVDPVの伝播を阻止するために、より効果的なアウトブレイク対応につながる強化された計画的活動が必要である。2023年末までにWPV1伝播を終わらせるという2022–2026年GPEI Strategic Planの目標は達成可能であるが、WPVやcVDPVを含むすべてのポリオウイルスが根絶されるまで、小児のポリオによる麻痺のリスクは残ったままである。

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