一般財団法人 国際医学情報センター 信頼できる医学・薬学・医療情報を適切に提供することによって健康社会に貢献します。

一般財団法人 国際医学情報センター

IMICライブラリ IMIC Library

ホームIMICライブラリMMWR抄訳2022年(Vol.71)幼稚園児における特定のワクチンの接種率と免除率 ―・・・

MMWR抄訳

rss

2022/04/22Vol. 71 / No. 16

MMWR71(16):561-568
Vaccination Coverage with Selected Vaccines and Exemption Rates Among Children in Kindergarten — United States, 2020–21 School Year

幼稚園児における特定のワクチンの接種率と免除率 ― アメリカ、2020-21学年度

2020-21学年度に向けて州および地域別の予防接種プログラムにて収集したアメリカ47州およびワシントンDCにおける幼稚園児のワクチン接種率、48州およびワシントンDCの幼稚園児におけるワクチン接種免除率、28州における幼稚園児の仮入園または猶予期間の状況について報告する。2020-21学年度、48州およびワシントンDCでは予防接種プログラムにより3,520,205名の幼稚園への入園が報告され、ワクチン接種率の調査対象の3,187,569名を元に報告された接種免除者は3,337,916名、猶予期間および仮入園者は2,467,326名であった。麻しんおたふくかぜ風しん混合(MMR)ワクチン2回接種率は全体で93.9%[中央値:93.7%、78.9%(ワシントンDC)~98.9%以上(ミシシッピ州)]であり、16州にて95%以上、7州およびワシントンDCにて90%未満であった。ジフテリア・破傷風・無細胞性百日咳(DTaP)ワクチン接種率は全体で93.6%[78.5%(ワシントンDC)~98.9%以上(ミシシッピ州)]であり、16州にて95%以上、8州およびワシントンDCにて90%未満であった。水痘ワクチン接2020-21学年度に向けて州および地域別の予防接種プログラムにて収集したアメリカ47州およびワシントンDCにおける幼稚園児のワクチン接種率、48州およびワシントンDCの幼稚園児におけるワクチン接種免除率、28州における幼稚園児の仮入園または猶予期間の状況について報告する。2020-21学年度、48州およびワシントンDCでは予防接種プログラムにより3,520,205名の幼稚園への入園が報告され、ワクチン接種率の調査対象の3,187,569名を元に報告された接種免除者は3,337,916名、猶予期間および仮入園者は2,467,326名であった。麻しんおたふくかぜ風しん混合(MMR)ワクチン2回接種率は全体で93.9%[中央値:93.7%、78.9%(ワシントンDC)~98.9%以上(ミシシッピ州)]であり、16州にて95%以上、7州およびワシントンDCにて90%未満であった。ジフテリア・破傷風・無細胞性百日咳(DTaP)ワクチン接種率は全体で93.6%[78.5%(ワシントンDC)~98.9%以上(ミシシッピ州)]であり、16州にて95%以上、8州およびワシントンDCにて90%未満であった。水痘ワクチン接種率は全体で93.6%[78.0%(ワシントンDC)~98.9%以上(ミシシッピ州))]であり、17州にて95%以上、9州およびワシントンDCにて90%未満であった。2020-21学年度にこれらの必須ワクチンを1回以上免除された幼稚園児は2.2%[0.1%(ミシシッピ州およびニューヨーク州)~8.2%(アイダホ州)]であり、2019-20学年度(2.5%)と同等であった。免除理由は、医学的免除が0.2%、非医学的免除が1.9%であり、仮入園または猶予期間にある幼児園児は2.0%[0.1%(ハワイ州)~10.0%(アーカンソー州)]であった。2019-20学年度と比較し、2020-21学年度に約75%の州にてMMR接種率とワクチン免除率が低下し、18州にて猶予期間または仮入園の児童が増加した。ワクチン接種を完了せず、接種の免除も受けていない児童の割合は多くの州で増加し、必要なワクチンの接種証明または免除の書類を提出せずに登校している児童の割合は0.1%(ペンシルベニア州およびバージニア州)~8.3%(メリーランド州)、幼稚園が定める必須要件を遵守していない児童の割合は0.2%(フロリダ州)~16.6%(インディアナ州)であった。COVID-19パンデミックは幼稚園が定めるワクチン接種の必須要件、仮入園、書類、活動評価に影響を及ぼしているが、対面式授業へ戻り続けている時点で、ワクチン接種政策の強化と未接種児童のフォローはワクチン接種率の改善に重要である。率は全体で93.6%[78.0%(ワシントンDC)~98.9%以上(ミシシッピ州))]であり、17州にて95%以上、9州およびワシントンDCにて90%未満であった。2020-21学年度にこれらの必須ワクチンを1回以上免除された幼稚園児は2.2%[0.1%(ミシシッピ州およびニューヨーク州)~8.2%(アイダホ州)]であり、2019-20学年度(2.5%)と同等であった。免除理由は、医学的免除が0.2%、非医学的免除が1.9%であり、仮入園または猶予期間にある幼児園児は2.0%[0.1%(ハワイ州)~10.0%(アーカンソー州)]であった。2019-20学年度と比較し、2020-21学年度に約75%の州にてMMR接種率とワクチン免除率が低下し、18州にて猶予期間または仮入園の児童が増加した。ワクチン接種を完了せず、接種の免除も受けていない児童の割合は多くの州で増加し、必要なワクチンの接種証明または免除の書類を提出せずに登校している児童の割合は0.1%(ペンシルベニア州およびバージニア州)~8.3%(メリーランド州)、幼稚園が定める必須要件を遵守していない児童の割合は0.2%(フロリダ州)~16.6%(インディアナ州)であった。COVID-19パンデミックは幼稚園が定めるワクチン接種の必須要件、仮入園、書類、活動評価に影響を及ぼしているが、対面式授業へ戻り続けている時点で、ワクチン接種政策の強化と未接種児童のフォローはワクチン接種率の改善に重要である。

References

  • Omer SB, Salmon DA, Orenstein WA, deHart MP, Halsey N. Vaccine refusal, mandatory immunization, and the risks of vaccine-preventable diseases. N Engl J Med 2009;360:1981–8. PMID:19420367 <https://doi.org/10.1056/NEJMsa0806477>
  • CDC. SchoolVaxView. Atlanta, GA: US Department of Health and Human Services, CDC; 2019. <https://www.cdc.gov/vaccines/imz-managers/coverage/schoolvaxview/data-reports/index.html>
  • Seither R, McGill MT, Kriss JL, et al. Vaccination coverage with selected vaccines and exemption rates among children in kindergarten—United States, 2019–20 school year. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2021;70:75–82. PMID:33476312 <https://doi.org/10.15585/mmwr.mm7003a2>
  • US Department of Health and Human Services. Healthy people 2030: maintain the vaccination coverage level of 2 doses of the MMR vaccine for children in kindergarten—IID-04. Washington, DC: US Department of Health and Human Services; 2020. <https://health.gov/healthypeople/objectives-and-data/browse-objectives/vaccination/maintain-vaccination-coverage-level-2-doses-mmr-vaccine-children-kindergarten-iid-04>
  • Santoli JM, Lindley MC, DeSilva MB, et al. Effects of the COVID-19 pandemic on routine pediatric vaccine ordering and administration—United States, 2020. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2020;69:591–3. PMID:32407298 <https://doi.org/10.15585/mmwr.mm6919e2>
  • Patel Murthy B, Zell E, Kirtland K, et al. Impact of the COVID-19 pandemic on administration of selected routine childhood and adolescent vaccinations—10 U.S. jurisdictions, March–September 2020. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2021;70:840–5. PMID:34111058 <https://doi.org/10.15585/mmwr.mm7023a2>
  • Bramer CA, Kimmins LM, Swanson R, et al. Decline in child vaccination coverage during the COVID-19 pandemic—Michigan Care Improvement Registry, May 2016–May 2020. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2020;69:630–1. PMID:32437340 <https://doi.org/10.15585/mmwr.mm6920e1>
  • Centers for Medicare & Medicaid Services. Service use among Medicaid & CHIP beneficiaries age 18 and under during COVID-19. Baltimore, MD: US Department of Health and Human Services, Centers for Medicare & Medicaid Services; 2020. <https://www.medicaid.gov/resources-for-states/downloads/medicaid-chip-beneficiaries-18-under-COVID-19-snapshot-data.pdf>
  • Smith PJ, Shaw J, Seither R, et al. Vaccine exemptions and the kindergarten vaccination coverage gap. Vaccine 2017;35:5346–51. PMID:28844635 <https://doi.org/10.1016/j.vaccine.2017.08.036>

ページトップへ

一般財団法人 国際医学情報センター

〒160-0016 
東京都新宿区信濃町35番地 信濃町煉瓦館
TEL:03-5361-7080 (総務課)

WEBからのお問い合わせ

財団や各種サービスについてのお問い合わせ、お見積もりのご依頼、
サービスへのお申し込みはこちらをご覧ください。

お問い合わせ