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MMWR抄訳

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2022/02/25Vol. 71 / No. 8

MMWR71(8):285-289
Interim Guidance: 4-Month Rifapentine-Moxifloxacin Regimen for the Treatment of Drug-Susceptible Pulmonary Tuberculosis — United States, 2022

暫定ガイダンス:リファペンチン+モキシフロキサシンの4カ月レジメンによる薬剤感受性肺結核の治療 -アメリカ、2022年

2021年5月5日、CDCのTuberculosis Trials Consortiumと国立衛生研究所(NIH)が支援するAIDS Clinical Trials Groupは、リファペンチン(RPT)、モキシフロキサシン(MOX)、イソニアジド(INH)、ピラジナミド(PZA)を含む4カ月投与レジメンが結核(TB)治療の標準的な6カ月投与レジメンと同等の効果があったことを示した無作為化比較試験の結果を発表した。これらの知見に基づき、CDCは12歳以上の薬剤感受性肺TB症例に対する治療オプションとして4カ月レジメンを推奨し、本レジメンを実施上の注意事項を示した。この臨床試験は13カ国34施設にて122,516例が参加した第Ⅲ相国際非盲検非劣性臨床試験(31/A5349試験)であり、高用量RPT(1,200mg)、MOX(400mg)、INH(300mg)、PZA(1000~2500mg)による4カ月連日投与レジメンが標準的な6ヵ月連日投与レジメンと同等(非劣性)であることが確認された。アメリカにおける薬剤感受性肺TB治療に関する臨床ガイドラインは2016年に発表されている。暫定的ガイダンスはこのガイドラインを更新するものであり、CDCはRPT+MOX の4カ月投与レジメンを12歳以上、体重40kg以上、起因菌が不明または薬剤耐性が疑われない肺TBで本レジメンが禁忌でない症例に対し、推奨している。本レジメンは8週間の集中期(RPT、MOX、INH、PZA)と9週間の継続期(RPT、MOX、INH)に1日1回、食事とともに週7日(うち5日以上は直接観察下にて投与)、計119回投与する。12歳未満、体重40kg未満、妊婦または授乳婦、肺外TB感染症の症例、QT延長症候群の既往あり/QT延長薬を使用している症例、RPT、MOX、INH、PZAと薬剤間相互作用がある薬剤を使用している症例、INH、PZA、リファンピン(RIF)、フルオロキノロン系薬剤に耐性がある/耐性が疑われる症例には推奨されない。また、過去6カ月にTB治療または潜在性TB感染症に対する治療薬を5回以上投与された症例、過去30日間にINH、RIF、リファブチン、RPT、PZA、フルオロキノロン系薬剤を5回以上投与された症例には臨床医への相談を推奨している。その他、血清/血漿中のALT値、AST値が正常値上限の3倍以上、総ビリルビン値が正常値上限の2.5倍以上、進行性肝疾患、腎不全または末期腎臓病を併存する症例、血清/血漿中クレアチニン値が正常値上限の2倍以上、血漿中カリウム値が3.5mEq/L未満、肺外TB症例にも臨床医への相談を推奨する。4カ月投与レジメンによる治療開始前および治療中は微生物学的検査、臨床検査および臨床評価を行うことが推奨される。治療期間は集中期が開始から70日以内、継続期が集中期完了から84日以内とし、5カ月以内に完了しない場合は治療中断とみなす。治療開始2カ月後の培養検査が陽性の場合は、症状持続の有無に関わらず、効果遅延の原因を特定するため、薬剤感受性試験を行うべきである。もし、INH、RIF、PZA、フルオロキノロン系薬剤に対する薬剤耐性を認めた場合は4カ月投与レジメンを中止し、適切な治療レジメンを開始すべきである。また、治療中に妊娠した場合は、4カ月投与レジメンを中止して安全と思われる代替レジメンにて治療をするかを臨床医への相談したほうがよい。

References

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