暫定的な死亡率データ ― アメリカ、2020年

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ホーム IMICライブラリ MMWR抄訳 2021年（Vol.70)暫定的な死亡率データ ― アメリカ、2020年

MMWR抄訳

2021/04/09Vol. 70 / No. 14

MMWR70(14):519－522
Provisional Mortality Data — United States, 2020

CDCのNational Vital Statistics System(NVSS)は、アメリカの死亡診断書のデータを使用して年間の死亡統計を収集し、報告している。特定の死因を調査し、データを処理および検証するためには時間が必要なため、1年の最終的な年間死亡率データは、通常、その暦年の終わりから11カ月後に公表される。CDCのCOVID-19症例サーベイランスによって報告された毎日の合計はタイムリーではあるが、報告が不完全または遅れているために死亡者数を過小評価する可能性がある。適時性の改善と世界的なCOVID-19パンデミック中の最新で高品質なデータの差し迫った必要性から、NVSSは暫定データの公表を拡大し、ほぼリアルタイムのアメリカの死亡データを提示した。今回は、主要な死因の初回ランキングを含む2020年の暫定的なアメリカの死亡率データの概要について述べる。2020年、アメリカで約3,358,814人の死亡が発生し、年齢で調整した推定死亡率は人口10万人あたり828.7人で、2019年の715.2人から15.9％増加した。全体の死亡者数が最も多かったのは、2020年4月11日に終わる週(78,917人)と2020年12月26日に終わる週(80,656人)であった。死亡率は5～14歳で最も低く、85歳以上で最も高く、年齢で調整した死亡率は男性で女性よりも高かった。2020年では、COVID-19は377,883人(人口10万人あたり91.5人)の死亡の根本的な原因または寄与した原因として記載された。COVID-19による人口10万人あたりの死亡率は、1～4歳(0.2人)および5～14歳(0.2人)で最も低く、85歳以上(1,797.8人)で最も高かった。全体的な死亡率と同様に、年齢で調整したCOVID-19関連死亡率は、男性で女性よりも高かった。全体的な年齢で調整した死亡率は、非ヒスパニック系アジア人(アジア人)とヒスパニック系にて最も低く、非ヒスパニック系黒人と非ヒスパニック系アメリカインディアン/アラスカ先住民(AI/AN)にて最も高かった。COVID-19関連死亡率は、非ヒスパニック系多民族およびアジア人にて最も低く、AI/ANおよびヒスパニック系で最も高かった。COVID-19は、2020年における345,323人の死亡の根本的な原因として記載されており、心臓病(690,882人)と癌(598,932人)に次いで3番目に多い根本的な死因であった。暫定的な死亡の推定値は、死亡率の傾向の変化の初期兆候を示し、COVID-19パンデミックに直接的または間接的に関連する死亡数を減らすことを目的とする公衆衛生上の政策および介入の指針となる可能性がある。

References

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