一般財団法人 国際医学情報センター 信頼できる医学・薬学・医療情報を適切に提供することによって健康社会に貢献します。

一般財団法人 国際医学情報センター

IMICライブラリ IMIC Library

ホームIMICライブラリMMWR抄訳2020年(Vol.69)メディアにおける性的暴力:アメリカにおける従来の印・・・

MMWR抄訳

rss

2020/11/27Vol. 69 / No. 47

MMWR69(47):1757-1761
Sexual Violence in the Media: An Exploration of Traditional Print Media Reporting in the United States, 2014–2017

メディアにおける性的暴力:アメリカにおける従来の印刷メディア報道の調査、2014年~2017年

アメリカでは、女性の5人に1人、男性の38人に1人が、生涯において未遂を含めたレイプ被害を報告しており、被害者のうち、女性の43.2%および男性の51.3%における最初のレイプ被害は18歳になる前に発生した。メディアは、さまざまな健康および社会的行動の社会化の手段として機能することが示されている。メディアの描写は、性的暴力の事件への市民の対応方法と予防努力への支援に影響、強化、修正する可能性があり、メディアは、性的暴力の影響を受ける人、性的暴力の形態、発生理由、誰に対処する責任があるかを市民が理解できる視点を構築するかもしれない。今回、メディアの性的暴力描写について、アメリカにおける従来の印刷メディア機関上位50社のうち48社から、新聞記事の体系的なランダム化サンプルを使用して評価し、性的暴力の内容と地理的地域および発行年による潜在的な違いについて分析した。新聞記事で言及されている性的暴力の種類は、地域によって大幅に異なっていた。各地域での児童の性的虐待を取り上げている記事の割合は、全国紙(28.5%)で中西部(38.3%)および北東部(42.9%)地域よりも少なかった。全国紙では他の地域メディアと比べ、セクシュアルハラスメントに関する記事の割合が有意に多く(27.7% vs. 11.5%~19.2%)、「セックススキャンダル」または「スキャンダル」という用語を頻繁に使用していた(11.0% vs. 3.5%~6.0%)。全国紙では「セックス」または「性交」という用語を使用する記事の割合(17.1%)が、中西部(10.8%)、北東部(8.5%)、西部(9.6%)のメディアに比べて多かった。加害者に対する罰則を含めることはすべての地域で同様であったが、性的暴力の一次予防を求める声は、全国メディアの記事(12.5%)にて北東部(6.0%)、南部(6.0%)、西部(7.3%)で発行された記事よりも頻繁にあった。2017年のレイプ、性的搾取、性的人身売買、セクシャルハラスメントに関する報道に有意な違いがあったことを除いては、性的暴力の種類の対象範囲は年ごとに類似していた。2017年には2014年~2016年と比べ、レイプと性的人身売買に関する報告が有意に減少し、セクシャルハラスメントの記事が増加した。メディアが歴史的に性的暴力をどのように捉えてきたかを理解することは、公衆衛生当局や実務家がジャーナリストと生産的に協力して、特定の言語使用の潜在的に意図しない影響を明らかにするのに役立つ可能性がある。

References

  • Smith SG, Zhang X, Basile KC, et al. National Intimate Partner and Sexual Violence Survey (NISVS): 2015 data brief–updated release. Atlanta, GA: US Department of Health and Human Services, CDC; 2018. <https://www.cdc.gov/violenceprevention/pdf/2015data-brief508.pdf>
  • Tynan MA, Polansky JR, Titus K, Atayeva R, Glantz SA. Tobacco use in top-grossing movies—United States, 2010–2016. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2017;66:681–6. PMID:28683057 <https://doi.org/10.15585/mmwr.mm6626a1>
  • Eveland WP Jr. The impact of news and entertainment media on perceptions of social reality. In: Dillard JP, Pfau M, eds. The persuasion handbook: development of theory and practice. Thousand Oaks, CA: Sage Publications; 2002.
  • CDC. Reporting on sexual violence. Atlanta, GA: US Department of Health and Human Services, CDC; 2018. <https://vetoviolence.cdc.gov/sites/all/themes/veto_bootstrap/assets/sv-landing/SV_Media_Guide_508c.pdf>
  • Carlyle KE, Slater MD, Chakroff JL. Newspaper coverage of intimate partner violence: skewing representations of risk. J Commun 2008;58:168–86. PMID:21297889 <https://doi.org/10.1111/j.1460-2466.2007.00379.x>
  • Mejia P, Somji A, Nixon L, Dorfman L, Quintero F. Issue 22: what’s missing from the news on sexual violence? An analysis of coverage, 2011–2013. Berkeley, CA: Berkeley Media Studies Group; 2015. <http://www.bmsg.org/resources/publications/issue-22-whats-missing-from-the-news-on-sexual-violence-an-analysis-of-coverage-2011-2013/>
  • Weatherred JL. Framing child sexual abuse: a longitudinal content analysis of newspaper and television coverage, 2002–2012. J Child Sex Abuse 2017;26:3–22. PMID:27997291 <https://doi.org/10.1080/10538712.2016.1257528>
  • Barthel M. State of the news media methodology. Washington, DC: Pew Research Center; 2018. <https://www.journalism.org/2019/06/25/state-of-the-news-media-methodology/>
  • Basile KC, DeGue S, Jones K, et al. STOP SV: a technical package to prevent sexual violence. Atlanta, GA: US Department of Health and Human Services, CDC; 2016. <https://www.cdc.gov/violenceprevention/pdf/SV-Prevention-Technical-Package.pdf>
  • Carlyle KE. The role of social media in promoting understanding of violence as a public health issue. J Commun Healthc 2017;10:162–4. <https://doi.org/10.1080/17538068.2017.1373907>

ページトップへ

一般財団法人 国際医学情報センター

〒160-0016 
東京都新宿区信濃町35番地 信濃町煉瓦館
TEL:03-5361-7080 (総務課)

WEBからのお問い合わせ

財団や各種サービスについてのお問い合わせ、お見積もりのご依頼、
サービスへのお申し込みはこちらをご覧ください。

お問い合わせ