ホームIMICライブラリMMWR抄訳2020年(Vol.69)最新情報:COVID-19に感染した医療ケア従事者・・・
2020/09/25Vol. 69 / No. 38
MMWR69(38):1364-1368
Update: Characteristics of Health Care Personnel with COVID-19 — United States, February 12–July 16, 2020
2020年9月21日時点で、アメリカでの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックによる症例は6,786,352名、死亡者は199,024名となっている。医療ケア従事者(HCP)へのCOVID-19の影響について、最初に2020年4月の全国症例サーベイランスデータを使用して述べた。それ以降、COVID-19になったHCPの報告数は10倍に増加している。今回、2020年2月12日~7月16日にCDCに報告されたCOVID-19になったHCPの人口学的特徴、基礎疾患、入院、ICU入室、ウイルス状態の層別化について報告する。この期間、CDCに報告されたアメリカのCOVID-19症例は2,633,585例であり、そのうちHCPと確認されたのは100,481例で年齢中央値は41歳、女性79%であった。人種/民族について明らかな69,678例(69%)では非ヒスパニック系白人が47%、非ヒスパニック系黒人が26%、ヒスパニック/ラテン系が12%、非ヒスパニック系アジア人が9%であった。入院およびICU入室に関するデータが明らかな症例のうち、入院は8%(6,832/83,202例)、ICU入室は5%(1,684/33,694例)であった。ウイルスの状態については67%(67,746例)にて明らかであり、641例(1%)が死亡した。死亡例は生存例に比べ年齢が高く(年齢中央値:62歳 vs. 40歳)、男性が多く(38% vs. 22%)、アジア人(20% vs. 9%)や黒人(32% vs. 25%)が多かった。また、基礎疾患を有するのは17,838例(44%)であり、心血管疾患(18%)、慢性肺疾患(16%)、糖尿病(13%)が多く、死亡例では圧倒的多数(92%)が基礎疾患を有していた。HCPの職種に関しては5,913例で明らかであり、サポート職(准看護師、医療助手、その他補助業務など)が1,895例(32.1%)、看護師が1,742例(29.5%)と多かった。職場に関しては6,955例にて明らかであり、介護療養型医療施設が4,649例(68.8%)、病院が1,231例(17.7%)と多かった。個人防護具の確保、トレーニング、職場でのフェイスマスクの常時使用、公の場でのマスク着用、ソーシャルディスタンスを順守することなどは、HCPと彼らがケアする人たちを保護するための戦略として引き続き重要である。
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