ホームIMICライブラリMMWR抄訳2020年(Vol.69)チャイルドケアプログラムにおけるSARS-CoV-・・・
2020/08/28Vol. 69 / No. 34
MMWR69(34):1170-1172
Limited Secondary Transmission of SARS-CoV-2 in Child Care Programs — Rhode Island, June 1–July 31, 2020
2020年6月1日、ロードアイランド州は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)症例数および入院数が減少したことにより、3カ月近く閉鎖していた州のチャイルドケアプログラムを再開した。安全に再開するため、Rhode Island Department of Human Servicesは認可センターまたは自宅ベースのチャイルドケアプログラムに対し、新入児を制限し、距離を保つため、最初は同じ組に職員を含め最大12名までとし(6月29日に20名に増加)、組のメンバーを変えないなどの対策を要求し、さらに成人全員のマスク着用、成人および小児ともに症状がないかを毎日確認、CDCガイドラインに従った清掃および消毒を要求した。7月31日現在、891プログラムのうち666プログラム(75%)の再開が認可され、対象児童18,945名であった(2020年1月におけるプログラム対象25,749名の74%に相当)。6月1日~7月31日、Rhode Island Department of Health (RIDOH)はチャイルドケアプログラムに関わる児童と成人(職員、親、保護者を含む)に報告されたCOVID-19症例について調査したところ、COVID-19の可能性がある101名が報告された。そのうち49例はRT-PCR検査陰性のため除外され、33例が確診例、19例がほぼ確実例に分類された。確診/ほぼ確実例(52例)のうち30例(58%)が児童(年齢中央値5歳)、22例(42%)が成人であった(先生20例、親2例、年齢中央値30歳)。全体で39例(75%)が7月中旬~下旬に発症した。COVID-19可能性例が101名確認された報告を受け、89クラスが閉鎖され、接触者の児童687名、職員166名が隔離された。COVID-19症例は29のチャイルドケアプログラムにて発生し、うち20プログラム(69%)は1例のみの発症で、二次感染は認めなかった。5プログラム(15%)では2~5例が発症していたが、発症のタイミングからチャイルドケア関連感染の対象からは除外された。4プログラムでは二次感染の可能性が否定できず、小児と職員が隔離された。現行のCDC推奨事項の遵守はチャイルドケアの場所での感染を抑制するに重要であり、タイムリーな公衆衛生活動もチャイルドケアプログラムでのアウトブレイクを最小限に抑えるために重要である。
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