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MMWR抄訳
2020/01/24Vol. 69 / No. 3
MMWR69(3):67-71
Population-Based Surveillance for Birth Defects Potentially Related to Zika Virus Infection — 22 States and Territories, January 2016–June 2017
ジカウイルス感染に関連する可能性のある先天異常についての住民ベース調査 ― 22の州および準州、2016年1月~2017年6月
妊娠中のジカウイルス感染は、先天性の脳および眼の異常を引き起こす可能性があり、神経発達異常と関連している。ジカウイルスの局地的感染を経験したアメリカの地域では、2016年後半の妊娠中のジカウイルス感染に関連する可能性のある出生異常の有病率が、2016年前半と比較して増加した。今回、CDCはこれまでの報告を更新するために、22の州および準州の住民ベース調査データを分析し、2016年1月~2017年6月まで妊娠のうち、ジカウイルス感染に関連する可能性のある先天異常の有病率を推算した。管轄区域は、1)ジカウイルスの広範囲な局地的伝播2)ジカウイルスの限られた局地的伝播、3)ジカウイルスの局地的伝播なしに分類した。生産児2,004,630例のうち、妊娠中のジカウイルス感染に関連する可能性のある出生異常のある3,359例が特定された(生産児1,000人あたり1.7人)。局地的なジカウイルスの伝播が広範囲におよぶ地域における妊娠中のジカウイルス感染に関連する可能性のある出生異常の1,000人あたりの有病率は、2016年7月から2017年3月までの四半期別にみると、2016年7月~9月に3.0人、10月~12月に4.0人、2017年1月から3月に5.6人であり、参照期間の2016年1月~3月(1,000人あたり1.3人)と比べ、有意に高かった。この結果は、2017年1月~3月では2016年1月~3月に比べて、広範囲の局地的伝播地域でジカウイルスに関連する可能性のある出生異常が4倍に増加したことを示唆している。局地的伝播が限られている地域での出生異常の有病率は、2016年10月~12月(1,000人あたり2.7人)に参照期間(1,000人あたり2.2人)と比較して20%増加したが、有意ではなかった。局地的伝播のない地域では、有意な変化はなかった。広範囲におよぶ局地的ジカウイルス伝播地域では、有意な有病率の増加は、脳の異常や小頭症、および脳の異常のない眼の異常に限定されており、神経管欠損および他の初期脳奇形の有病率は、調査期間中に横ばいであった。地域住民をベースにした出生異常の調査は、特に無症候性疾患の高い有病率を考慮すると、ジカウイルス検査が実施されたかどうかにかかわらず、ジカウイルスに関連する可能性のある出生異常を持つ乳児および胎児の特定に重要である。これらのデータを使用して、経過観察ケアおよび医療サービスの情報を知らせたり、サーベイランスを強化することが可能である。
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