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MMWR抄訳

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2019/10/11Vol. 68 / No. 40

MMWR68(40):880-884
Update: Influenza Activity — United States and Worldwide, May 19– September 28, 2019, and Composition of the 2020 Southern Hemisphere Influenza Vaccine

最新情報:インフルエンザ活動性 ― アメリカおよび世界、2019年5月19日~9月28日、および2020年南半球インフルエンザワクチン組成

2019年5月19日から9月28日(調査期間:week21からweek39)まで、アメリカではインフルエンザAウイルスとインフルエンザBウイルスが共循環していたが、インフルエンザの活動レベルは低かった。同期間にアメリカの公衆衛生研究室では7,637件の呼吸器検体を検査し、1,737件(22.7%)がインフルエンザ陽性、このうちインフルエンザAウイルスは1,213件(69.8%)、インフルエンザBウイルスは524件(30.2%)であった。季節性インフルエンザA陽性の1,154検体のサブタイプは、A(H1N1)pdm09が324件(28.1%)、A(H3N2)が830件(71.9%)であった。系統が特定されたインフルエンザBウイルス440件のうち、413件(93.9%)がVictoria系統、27件(6.1%)はYamagata系統に属していた。U.S. Outpatient Influenza-Like Illness Surveillance Networkによると、同期間にインフルエンザ様疾患(ILI)のために医療機関を受診した外来患者の週ごとの割合は全国値を下回り、すべての地域で地域特異的な基準値も下回っていた。新規インフルエンザAウイルスのヒトへの感染が1例報告され、インフルエンザA(H1N1)変異ウイルスであった。CDCのNational Center for Health Statistics Mortality Surveillance Systemによると、肺炎およびインフルエンザに起因する死亡の割合は、この期間中の流行性の基準値を下回っていた。この期間中に、5例のインフルエンザによる小児死亡がCDCに報告された。南半球でのインフルエンザ活動性と主要な流行ウイルスのタイミングは地域によって異なっており、A(H3N2)ウイルスは、ほとんどの地域で優勢であったが、A(H1N1)pdm09およびB/Victoriaウイルスは、一部の国で優勢であった。CDCは、同期間にアメリカおよび世界から収集したインフルエンザ812検体について、オセルタミビル、ペラミベル、ザナミビルへの耐性を検査した結果、インフルエンザA(H1N1)pdm09とインフルエンザBウイルスの各1検体で、アミノ酸置換のためにオセルタミビルとペラミベルに耐性を示したが、他の検体はすべて感受性を示した。バロキサビルへの感受性を824検体で検査した結果、アミノ酸置換があるA(H3N2)ウイルス1検体で感受性を認めた。インフルエンザA(H1N1)pdm09ウイルスおよびA(H3N2)ウイルスにおけるアダマンタン化合物(アマンタジン、リマンタジン)への高レベルでの耐性は持続しており、これらの薬剤の使用を避けることが推奨されている。WHOは2020年の南半球の鶏卵ベースのインフルエンザ3価ワクチンの組成として、A/Brisbane/02/2018(H1N1)pdm09-likeウイルス、A/South Australia/34/2019(H3N2)-likeウイルス、B/Washington/02/2019-likeウイルス(B/Victoria系統)を推奨、4価ワクチンでは、追加されたB/Phuket/3073/2013-likeウイルス(B/Yamagata系統)を推奨している。鶏卵をベースとしないワクチンのA(H3N2)組成としては、細胞増殖性のA/Iowa/60/2018-likeウイルスが推奨された。毎年のインフルエンザ予防接種は、インフルエンザ疾患とその合併症を予防するための最良の手段であり、インフルエンザ活動性が増加する前の予防接種が最適である。医療提供者は、予防接種に禁忌のない6カ月以上のすべての人に予防接種を推奨するべきである。

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