一般財団法人 国際医学情報センター 信頼できる医学・薬学・医療情報を適切に提供することによって健康社会に貢献します。

一般財団法人 国際医学情報センター

IMICライブラリ IMIC Library

ホームIMICライブラリMMWR抄訳2019年(Vol.68)2015年にアメリカで出生した乳児における母乳育児・・・

MMWR抄訳

rss

2019/08/30Vol. 68 / No. 34

MMWR68(34):745-748
Racial Disparities in Breastfeeding Initiation and Duration Among U.S. Infants Born in 2015

2015年にアメリカで出生した乳児における母乳育児の開始および期間の人種間格差

アメリカの母乳育児期間と完全母乳育児の調査では、母乳育児を開始されたかどうかに関係なく、すべての乳児を対象として推定値が報告されてきた。これらの調査の推定値は、他の人種/民族グループと比較して非ヒスパニック系黒人(黒人)の乳児が母乳で育てられる可能性が低いことを一貫して示している。母乳育児を開始した乳児のみで計算した場合、すべての乳児に基づく調査の推定値と比較した母乳育児期間の格差についてはあまり知られていない。CDCは、National Immunization Survey-Childのデータから2015年に生まれた乳児について分析し、すべての黒人および非ヒスパニック系白人(白人)乳児を対象、または母乳育児を開始された乳児のみを対象とした母乳育児期間、3カ月齢時と6カ月齢時の母乳育児についてそれぞれ評価した。黒人女性は白人女性と比べ、収入が貧困レベル100%未満の割合(49.3% vs. 17.8%)および女性、乳児および小児のための特別な栄養補助プログラムを受けている割合(78.2% vs. 34.1%)、未婚率(65.5% vs. 23.9%)が高い傾向にあり、学歴が低く、年齢も若かった。2015年には、黒人乳児の69.4%で母乳育児が開始され、白人乳児(85.9%)との差は16.5%であった。すべての乳児対象では、黒人乳児における何らかの母乳育児の割合は白人乳児に比べて有意に低く、生後3カ月齢時では各58.0%、72.7%、生後6カ月齢時では各44.7%、62.0%であった。完全母乳育児の割合も黒人乳児で白人乳児よりも有意に低く、生後3カ月齢時では各36.0%、53.0%、生後6カ月齢時では各17.2%、29.5%であった。3カ月齢時の黒人と白人の差は何らかの母乳育児で14.7ポイント、完全母乳育児では17.0ポイントであり、6カ月齢時での差は何らかの母乳育児で17.3ポイント、完全母乳育児では12.4ポイントであった。一方、母乳育児を開始した乳児のみの対象では、何らかの育児母乳および完全母乳育児における黒人と白人の差は少なく、3カ月齢時に何らかの母乳育児をした割合における黒人と白人の差は1.2ポイントに減少し、統計的な有意差はなかった。3カ月齢時の完全母乳育児をした割合における黒人と白人の差は9.9ポイントに減少、6カ月齢時に何らかの母乳育児をした割合の差は7.8ポイント、6カ月齢時に完全母乳育児をした割合の差は9.7ポイントであった。黒人女性での母乳育児の開始率を高め、母乳育児の継続を支援することは、母乳育児期間の人種格差を減らすのに役立つ可能性がある。これらの戦略としては、同僚および家族の支援、エビデンスに基づいたマタニティケアへの利用、雇用支援の改善が考えられる。

References

  • Ip S, Chung M, Raman G, et al. Breastfeeding and maternal and infant health outcomes in developed countries. Evid Rep Technol Assess (Full Rep) 2007;153:1–186.
  • Feltner C, Weber R, Stuebe A, Grodensky C, Orr C, Viswanathan M. Breastfeeding programs and policies, breastfeeding uptake, and maternal health outcomes in developed countries. Comparative effectiveness review no. 210. Rockville, MD: US Department of Health and Human Services, Agency for Healthcare Research and Quality; 2018. <https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK525106>
  • Jones KM, Power ML, Queenan JT, Schulkin J. Racial and ethnic disparities in breastfeeding. Breastfeed Med 2015;10:186–96. <https://doi.org/10.1089/bfm.2014.0152>
  • Louis-Jacques A, Deubel TF, Taylor M, Stuebe AM. Racial and ethnic disparities in U.S. breastfeeding and implications for maternal and child health outcomes. Semin Perinatol 2017;41:299–307. <https://doi.org/10.1053/j.semperi.2017.04.007>
  • Lind JN, Perrine CG, Li R, Scanlon KS, Grummer-Strawn LM. Racial disparities in access to maternity care practices that support breastfeeding—United States, 2011. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2014;63:725–8.
  • Pérez-Escamilla R, Martinez JL, Segura-Pérez S. Impact of the baby-friendly hospital initiative on breastfeeding and child health outcomes: a systematic review. Matern Child Nutr 2016;12:402–17. <https://doi.org/10.1111/mcn.12294>
  • Merewood A, Bugg K, Burnham L, et al. Addressing racial inequities in breastfeeding in the southern United States. Pediatrics 2019;143:e20181897. <https://doi.org/10.1542/peds.2018-1897>
  • Mirkovic KR, Perrine CG, Scanlon KS, Grummer-Strawn LM. In the United States, a mother’s plans for infant feeding are associated with her plans for employment. J Hum Lact 2014;30:292–7. <https://doi.org/10.1177/0890334414535665>
  • Johnson A, Kirk R, Rosenblum KL, Muzik M. Enhancing breastfeeding rates among African American women: a systematic review of current psychosocial interventions. Breastfeed Med 2015;10:45–62. <https://doi.org/10.1089/bfm.2014.0023>
  • Li R, Scanlon KS, Serdula MK. The validity and reliability of maternal recall of breastfeeding practice. Nutr Rev 2005;63:103–10. <https://doi.org/10.1111/j.1753-4887.2005.tb00128.x>

このコンテンツに「いいね」する

ページトップへ

一般財団法人 国際医学情報センター

〒160-0016 
東京都新宿区信濃町35番地 信濃町煉瓦館
TEL:03-5361-7080 (総務課)

WEBからのお問い合わせ

財団や各種サービスについてのお問い合わせ、お見積もりのご依頼、
サービスへのお申し込みはこちらをご覧ください。

お問い合わせ