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MMWR抄訳

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2019/08/30Vol. 68 / No. 34

MMWR68(34):737-744
Changes in Opioid-Involved Overdose Deaths by Opioid Type and Presence of Benzodiazepines, Cocaine, and Methamphetamine — 25 States, July–December 2017 to January–June 2018

オピオイドの種類とベンゾジアゼピン系薬物、コカイン、メタンフェタミンの併用使用によるオピオイド関連の過剰摂取による死亡の変化 ― 25州、2017年7月~12月と2018年1月~6月

2013年から2017年にかけて、アメリカにおけるオピオイドが関与した過剰摂取による死亡(オピオイドによる死亡)者数は、25,052人から47,600人へ90%増加した。この増加は主に、違法に製造されたフェンタニル(IMF)またはヘロインと混合されたフェンタニル類似体が関与する死亡の増加によるものである。オピオイドが関与したメタンフェタミンおよびコカインによる死亡は、2016年から2017年にかけて大幅に増加したが、2018年におけるオピオイドによる死亡者数の暫定的な推定値は、2017年からわずかに減少することを示唆している。この減少が広範囲で生じているのか、それともオピオイドの種類のサブセット(処方オピオイド vs. IMFなど)薬物併用(IMFとコカインの併用使用など)で限定された範囲であるのかを調査することは、介入の取り組みのターゲット設定に役立つ。今回、CDCのState Unintentional Drug Overdose Reporting Systemに参加している32州のうち25州とワシントンDCにおいて、2018年1月~6月のオピオイドによる死亡と、2017年7月~12月からの変化について報告する。オピオイドによる死亡は、処方薬または違法オピオイド別、非オピオイド薬(コカイン、メタンフェタミン、ベンゾジアゼピン系薬物)の併用使用別により分析した。その結果、2017年7月~12月に比べて2018年1月~6月では、オピオイドによる死亡には主に3つの変化が生じていることを発見した。まず初めに、オピオイドによる死亡は全体で4.6%減少した。次に、違法オピオイドを併用使用していない処方オピオイドによる死亡(10.6%)、フェンタニル類似体(19.0%減少)およびUシリーズ薬(医療用に認可されていない新規の非フェンタニル関連合成オピオイド、75.1%減少)を含むIMF以外の違法合成オピオイドによる死亡は減少した。3番目に、IMFによる死亡は全体で11.1%増加し、他の違法オピオイド併用使用は9.5~33.0%、他の違法オピオイド併用使用なしでは9.4%増加した。対照的に、他の違法オピオイドが関与していないヘロインによる死亡(16.6%減少)と、他の違法オピオイドが関与していないフェンタニル類似体による死亡(67.9%減少)は大幅な低下を認めた。オピオイドによる死亡の大部分(62.6%)は、ベンゾジアゼピン系薬物、コカイン、メタンフェタミンのうち1つ、または複数の薬物の併用使用で発生しており、それぞれ、死亡の32.5%、34.0%、12.1%を占めていた。2017年7月~12月に比べ2018年1月~6月では、ベンゾジアゼピン系薬物、コカイン、メタンフェタミンを併用使用していないオピオイドによる死亡は8.0%減少し、ベンゾジアゼピン系薬物の併用使用でのオピオイドによる死亡は5.7%減少した。IMFによる死亡者数の継続的な増加は、IMFの過剰摂取のリスクが高い人へのアウトリーチ拡大の必要性、リスクを低減させるサービスやエビデンスに基づく治療との連携を改善する必要性を強調している。予防と治療の取り組みとして、広範な多剤併用での使用/誤用に注意を向ける必要がある。

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