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MMWR抄訳

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2019/07/05Vol. 68 / No. 26

MMWR68(26):587-591
Genetic Characterization of Measles and Rubella Viruses Detected Through Global Measles and Rubella Elimination Surveillance, 2016–2018

世界的な麻疹および風疹根絶のサーベイランスを通じて検出された麻疹と風疹ウイルスおよび遺伝的特性、2016年~2018年

WHOの全6地域が麻疹の根絶目標を、3つの地域が風疹の根絶目標を設定している。各地域では地域検証委員会を設置し、麻疹、風疹、またはその両方の根絶に向けた進展を観察し、根絶について検証している。根絶を検証するためには、疑い例への検査による確認、および感染経路を追跡するために確診例のウイルス遺伝子型決定をはじめとする質の高い症例ベースのサーベイランスが不可欠である。2000年に、WHOは、麻疹、風疹、および先天性風疹症候群のサーベイランスのため、品の高い検査室支援を提供するためにGlobal Measles and Rubella Laboratory Network(GMRLN)を設立した。GMRLNは、191カ国で704の検査室がサーベイランスを支援する世界最大の検査室ネットワークである。今回の報告では、前回の報告を更新し、2016年から2018年における麻疹ウイルス(MeV)と風疹ウイルス(RuV)の遺伝的特性について詳述する。MeVおよびRuVの遺伝的多様性は、麻疹および風疹の根絶戦略を実施後に世界中で減少した。2016年から2018年にかけて、10,857件のMeVシーケンスがMeasles Nucleotide Surveillance(MeaNS)データベースに登録され、認識されている24のMeV遺伝子型のうち6つが検出された。検出されたMeV遺伝子型は、2016年の6種類(B3、D4、D5、D8、D9、H1)から、2018年には4種類(B3、D4、D8、H1)へと減少した。中国で流行したMeVのH1遺伝子型の症例数は2016年の2,625例から2018年には333例へと87%減少し、2018年では遺伝子型B3とD8が報告されたシーケンスの95%を占めていた。また、2016年から2018年にかけて循環型の遺伝子型H1ウイルスの数が87%減少したため、遺伝子型H1を除き、検出された各遺伝子型の多様性指数が低下した。同期間に32件の株の遺伝子型が同定された(B3:5件、D4:11件、D8:8件、D9:2件、H1:6件)。また、同期間中にRubella Nucleotide Surveillance(RubeNS)データベースに登録されたRuVシーケンスは1,296件で、13の認識されたRuV遺伝子型のうちの5つが検出された。検出されたRuV遺伝子型は2016年の5種類(1E、1G、1H、1J、2B;1 Eが58%、2Bが40%)から2018年には2種類(1Eと2B)に減少した。しかしながら、風疹の世界的なウイルス学的サーベイランスは不完全である。風疹を根絶したアメリカ地域を除いて、ウイルスはすべての地域で蔓延している。2018年にRubeNSに報告された866件のシーケンスのうち、837件(96.6%)が西太平洋地域(主に中国と日本)からであった。風疹の確診例が多数報告されているアフリカ地域と東地中海地域は、2018年のRubeNSデータベースに登録されていなかった。麻疹および風疹根絶を目的とした検査室サーベイランスを強化するため、すべて確定例から検体を収集し遺伝子型を決定するとともに、すべての野生株麻疹ウイルスと風疹ウイルスのシーケンスを適時にMeaNSとRubeNSに報告すべきである。

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