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MMWR抄訳

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2019/06/28Vol. 68 / No. 25

MMWR68(25):568-572
Cryptosporidiosis Outbreaks — United States, 2009–2017

クリプトスポリジウム症のアウトブレイク ― アメリカ、2009年~2017年

クリプトスポリジウムはクリプトスポリジウム症の原因となる寄生原虫であり、免疫能の正常な患者でも大量の水性下痢が最大3週間持続し、免疫力のない患者では致死的な栄養不良や体力消耗につながる可能性もある。汚染されたレクリエーション用水、飲料水、食物の摂取、または感染した患者や動物との接触により糞口感染する。2009年~2017年、40州およびプエルトリコではクリプトスポリジウム症のアウトブレイクが444件報告され、症例数は7,465例、うち287例が入院し、1例が死亡した。また、254件(57.2%)が五大湖地域の8州(イリノイ州、インディアナ州、ミシガン州、ミネソタ州、ニューヨーク州、オハイオ州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州)にて発生しており、症例数は3,335例(44.7%)を占めた。処理されたレクリエーション用水での感染によるアウトブレイクは156件(35.1%)、4,232例(56.7%)であり、183例(63.8%)が入院した。アウトブレイクが生じた主なレクリエーション用水施設はプール(100件、64.1%)、幼児用プール(11件、7.1%)、水遊び場(10件、6.4%)であり、23件(14.7%)は複数のレクリエーション施設が関連していた。処理されたレクリエーション用水によるアウトブレイクの症例数中央値は9例(2~638例)例、それ以外のアウトブレイク288件(64.9%)では中央値5例(2~205例)であった。ウシとの接触によるアウトブレイクは65件(14.6%)、549例、保育施設での感染者との接触によるアウトブレイクは57件(12.8%)、418例であった。食品を介したアウトブレイクは22件であり、うち9件(40.9%)は低温殺菌されていない牛乳、4件(18.2%)は低温殺菌されていないアップルサイダーによるものであった。63件(14.2%)にて感染経路が不明であり、他には個人宅/住居(18件、28.6%)、保育(12件、19.0%)での感染が多かった。2009年~2017年におけるクリプトスポリジウム症アウトブレイクの年間報告数は、負の二項回帰分析にて1年あたり平均12.8%の増加を示し、処理されたレクリエーション用水によるアウトブレイクの年間報告数は2009年~2016年にて1年あたり平均14.3%増加したが、2017年にアウトブレイクの発生が減少したため、2009年~2017年にかけて有意な傾向は認めなかった。2009年~2017年にかけてウシとの接触によるアウトブレイクの年間報告数は1年あたり平均20.3%、保育施設での感染者との接触によるアウトブレイクの年間報告数は1年あたり平均19.7%増加した。また、全体のアウトブレイクの月別報告数のピークは7月~8月、レクリエーション用水によるものは6月~8月、ウシによるものは3~5月であり、保育施設での感染者との接触によるものでは7月~9月であった。クリプトスポリジウム症のアウトブレイクを防ぐため、CDCは下痢の発症中は水泳や保育施設へ登校をしないこと、動物と接触した後は手を洗うことを推奨している。

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