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MMWR抄訳

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2019/06/14Vol. 68 / No. 23

MMWR68(23):519-523
Sepsis Attributed to Bacterial Contamination of Platelets Associated with a Potential Common Source — Multiple States, 2018

共通の原因が関与する可能性のある細菌混入血小板による敗血症 ― 複数州、2018年

2018年5月~10月、複数州(3カ所)にて4例が、Acinetobacter calcoaceticus-baumannii complex(ACBC)およびStaphylococcus saprophyticusが混入したアフェレシス血小板の輸血後に敗血症を発症し、1例が死亡した。5月4日、急性リンパ芽球性白血病男性患者(患者A)はカリフォルニア州にある病院で、病原体減少アフェレシス血小板輸血を受けた数分後に硬直し、2時間後に発熱と低血圧を来し、ICUにて敗血症性ショックの治療を受け回復した。5月10日、ユタ州で血小板減少症の肝硬変男性患者(患者B)が血小板輸血を受け、開始から1時間後に悪寒を訴えたため輸血を終了したが、2時間後、発熱、低血圧、頻呼吸を来し、抗生物質が投与されたが敗血症性ショックのため2日後死亡した。10月4日、急性骨髄性白血病男性患者2例(患者C、D)が同一ドナーからのアフェレシス血小板輸血を受け、2時間以内に低血圧、発熱を来し、ICUでの治療により回復した。輸血された血小板は輸血の4日前にマサチューセッツ州にて採取され、コネチカット州にて処理されていた。業者による細菌混入の一次検査、病院による輸血5時間前の迅速細菌検出検査はともに陰性であり、コネチカット州およびマサチューセッツ州の血小板供給業者の施設で採取された環境検体からもACBC、S. saprophyticusは検出されず、11月13日、病院の血小板撹拌機からS. saprophyticusが分離された。7月17日にはCDCのEpi-X and the Infectious Disease Society of America’s Emerging Infections Networkを通じ、血小板輸血後24時間以内に発症したアシネトバクター感染による敗血症患者の調査が行われ、2州から3例(ノースカロライナ州:2例、ミシガン州:1例)が報告された。トレースバック調査にて採取された検体の全ゲノムシーケンシングが行われ、患者A、B、C、Dの輸血後血液検体、輸血された4つの血小板バック残存物、ユタ州の病院および血小板供給会社の環境検体から分離された14のACBC分離株は高度に関連しており、共通の感染源の可能性が示唆され、ノースカロライナおよびミシガン州の患者からの分離株との関連は認めなかった。血小板は通常室温で貯蔵されるため、汚染された場合、輸血までの間に臨床的に影響を及ぼすレベルまで増殖する可能性があり、臨床医は輸血後の敗血症を監視する必要がある。

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