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MMWR抄訳

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2019/04/26Vol. 68 / No. 16

MMWR68(16):374-376
Hepatitis C Virus Potentially Transmitted by Opioid Drug Diversion from a Nurse — Washington, August 2017–March 2018

看護師のオピオイド薬流用により感染した可能性があるC型肝炎 ― ワシントン州、2017年8月~2018年3月

2018年1月22日から3月23日にかけて、ワシントン州にある地域保健局は、急性C型肝炎ウイルス(HCV)感染の診断を受けた患者2例についての通知を受けた。2例ともHCV感染に関連する行動学的リスク因子はなかったが、それぞれ2017年12月6日および12月16日に地域の病院の救急部(ED)を受診時に、同じ看護師(看護師A)から麻薬性の注射剤(オピオイド)を投与されていた。調査の結果、看護師Aは他のスタッフよりも自動調剤システムの利用頻度が高く、患者の注射用麻薬および抗ヒスタミン薬を個人使用のために流用したことを認め、さらに、2018年3月19日にHCV抗体検査陽性(抗HCV)と判定されたが、定量可能なHCV RNAは得られていなかった。両患者からCDCに提出された検体からは遺伝子学的に同様のHCV変異体が検出されたことから、共通の感染源であることが示唆された。病院は2018年4月28日に、看護師Aの勤務中に注射薬を投与されたことがある2,762例(93%)の生存している患者に手紙を郵送し、その中には看護師Aに治療された208例が含まれていた。手紙にはHCV曝露の可能性と、HCV、HBV、HIV感染症に関する無料検査の提案について記載された。2018年11月1日までに、看護師Aによって治療された175例を含む合計1,863例(67%)がHCV、HBV、HIV感染の検査をした。175例のうち20例(11%)が抗HCVまたはHCV RNAの検査陽性で、このうち13例は遺伝子学的に類似性が高い(96%超)HCV遺伝子型1aを有していた。13例のうち12例は、新規にHCV感染と診断され、2017年11月22日~12月26日、看護師Aに麻薬性薬、鎮静剤、または抗ヒスタミン薬を注射されていた。1例は慢性HCV感染症であることがわかっており、2017年8月17日と11月8日の2回にわたり看護師Aから麻薬性注射剤を投与されていたことから、看護師Aはこの患者から感染した可能性がある。医療施設や公衆衛生パートナーは、薬物の流用による感染や他の悪影響の可能性を認識し、規制薬物を安全に保管し、定期的に薬物アクセスログを調査することにより、リスクを最小限にする必要がある。

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