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MMWR抄訳

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2019/01/18Vol. 68 / No. 2

MMWR68(2):37-40
Overdose Deaths Involving Fentanyl and Fentanyl Analogs — New York City, 2000–2017

フェンタニルおよびフェンタニル類似体が関与する過剰摂取による死亡 ― ニューヨーク市、 2000年~2017年

アメリカにおける意図しない薬物の過剰摂取による死亡は、過去最大規模に上昇している。ヘロイン、コカイン、偽造錠剤に混入した違法に製造されたフェンタニル(モルヒネの50~100倍強い効果を有する短時間作用性合成オピオイド)の登場により、使用者の知識の有無にかかわらず、致命的な過剰摂取のリスクを増加させている。 ニューヨーク市(NYC)の保健精神衛生局(DOHMH)は、NYCの検視局(OCME)の毒物学的調査結果と死亡診断書とをリンクさせ、過剰摂取による死亡率のサーベイランスを定期的に実施している。2000年から2014年のNYCにおける10,673例の致命的な過剰摂取のうち、合計7,822例(73%)にオピオイドによるもので、そのうち246例にフェンタニルが関与していた(全体の2%、またはオピオイドが関与した死亡の3%)2016年には1,425例の薬物過剰摂取による死亡の624例(44%)が、2017年には1,487人の過剰摂取による死亡の842例(57%)がフェンタニルに関連していた。2014年から2017年にかけて、NYCでのフェンタニルに関連した過剰摂取による死亡率は、10万人あたり0.4人から12.1人に、ほぼ3,000%増加した。 この傾向は、NYCにおける過剰摂取死亡率の全体的な増加を促進しており、2014年の10万人あたり11.7人から2017年には21.2人へと同期間に81%増加し、2000年にこの手法を使用した過剰摂取による死亡の追跡を開始して以来、最高であった。2017年には、531例(69%)のヘロイン関連の死亡と387例(53%)のコカイン関連の過剰摂取による死亡もフェンタニルに関連していた。フェンタニルはまた、コカインに関連するがヘロインを含まない146例(39%)の死亡に関与していた。毒物学的データは、過剰摂取による死亡の前例のない増加がフェンタニルに起因することを示している。 フェンタニルの関与が増加したことが早期に確認されたため、DOHMHは、フェンタニルに関連するリスクに対する意識を高め、効果的なリスク軽減メッセージを作成することによって、オピオイドの過剰摂取の流行に迅速に対応した。 これらの結果は、可能であれば、管轄区域が毒物学の調査結果を日常的な過量摂取サーベイランスに統合することを検討し、死亡診断書の文字テキストにフェンタニルを収載するために、地域元の監察医または検死官と協力することを強く推奨している。

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