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MMWR抄訳

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2018/07/27Vol. 67 / No. 29

MMWR67(29):803-805
Characteristics of Patients for Whom Benznidazole Was Released Through the CDC-Sponsored Investigational New Drug Program for Treatment of Chagas Disease — United States, 2011–2018

CDCが支援する新薬臨床試験プログラムを介してシャーガス病の治療として譲渡されたベンズニダゾールを適用した患者特性 ― アメリカ、2011年~2018年

シャーガス病(別名アメリカトリパノソーマ症)は、原虫寄生虫Trypanosoma cruziによって引き起こされる。 感染したサシガメの糞便と皮膚または粘膜接触による生物媒介伝染は、主にラテンアメリカの地方で起こるが、アメリカ南部でも報告されている。 寄生虫は先天性または輸血、臓器移植、偶発的な実験室曝露によっても伝染する。 シャーガス病の治療に使用される2つの薬剤はベンズニダゾールとニフルチモックスで、それぞれ1970年代および1960年代からラテンアメリカで使用されてきた。 FDAによって承認された市販の医薬品がないため、ベンズニダゾールとニフルチモックスは、治験新薬(IND)治療プロトコールの下でCDCを介してのみ入手可能であった。2017年8月29日に、FDAはシャーガス病治療のためにベンズニダゾール製品を承認し、2018年5月14日より市販された。今回、2011年10月から2018年5月中旬までに、CDCのINDプログラムを通じてベンズニダゾールを提供された患者の選択された特性をまとめた2011年10月から2018年5月に患者の登録が中止されるまで、CDCはベンズニダゾール製品をINDの下で369例の患者に譲渡し、これには実験室での事故後の予防的投与の2例、および後にシャーガス病を保有していないと判明した2例も含まれた。intention-to-treat解析では、残りの365例の患者のデータを対象とした。 患者の年齢中央値は42.9歳(0.1~76.0歳)であった。5歳と9歳の2例および先天性シャーガス病の新生児1例を含む32例の患者が19歳未満であった。全体で、319例(87.4%)がラテンアメリカで出生し、エルサルバドル(117例)、メキシコ(77例)、ボリビア(67例)の合計261例(71.5%)が含まれた。365例の患者の記録された医師の発送先住所は、41州とワシントンDCで、42の管轄区域のうち7区域で263例(72.1%)を占め、それぞれカリフォルニア州(111例)、テキサス州(40例)、ニューヨーク州(35例)、ワシントンDC (22例)、マサチューセッツ州(21例)、バージニア州(19例)、フロリダ州(15例)であった。4例の患者(1.1%)のみが急性期感染を有した。4例全員がアメリカで出生し、2例は中米の移民からの臓器の移植によって、もう1例はボリビアの移民からの先天性感染を経由して、もう1人は推定される生物媒介性伝染によって感染した。その他の361例(98.9%)は慢性期感染で、そのうち35例は固形臓器移植(29例)、ヒト免疫不全ウイルス感染(5例)、化学療法(1例)の状況下で免疫抑制された後に再活性感染を形成したラテンアメリカ系移民であった。現在、医師からベンズニダゾールの要望がある場合は、製薬会社のExeltisに直接連絡しなくてはならない。臨床的に適切である場合、ベンザニダゾールに対する代替治療選択肢を提供するために、ニフルチモックスのためのCDCが支援するINDが有効である。 CDCは、T.cruzi感染症に対するレファレンス診断試験およびシャーガス病に関する遠隔コンサルティングサービスを引き続き提供する予定である。

References

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