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MMWR抄訳

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2018/06/29Vol. 67 / No. 25

MMWR67(25):718-722
Fatal Sepsis Associated with Bacterial Contamination of Platelets — Utah and California, August 2017

血小板への細菌混入に関連した致死性敗血症 ― ユタ州およびカリフォルニア州、2017年8月

2017年8月の間に、ユタ州およびカリフォルニア州において、血小板輸血に関連した細菌性敗血症の2つの別々のクラスターが報告された。ユタ州では2017年8月にアフェレーシス献血から2つの血小板ユニットと1つの血漿ユニットが製造され、このうち血小板ユニットが病院Xに配布され、いずれも急性骨髄性白血病の患者A(男性)およびB(女性)に輸血され、患者は血小板輸血からそれぞれ4日後および11時間後に死亡した。患者Aの輸血直後に得られた嫌気性血液培養および患者Bの血小板バッグに残留した血小板の嫌気性培養からは、Clostridium perfringensが分離された。患者AとBに輸血された血小板ユニットは輸血の4日前に採取されており、献血後24時間に実施した通常の嫌気性培養は5日間にわたり最近増殖は陰性であった。ドナーは過去に血小板および全血を提供しており、レシピエントの有害反応の報告はなかった。保健部門によるドナーのインタビューでは、関連性のある感染曝露または症状の報告はなかった。調査の一部として、ドナー、レシピエント、血小板バッグ由来の複数の検体で、嫌気性条件下でC. perfringensのための培養が実施された。ドナーの腋窩部と両方の肘窩のスワブ、患者Aの血液、患者Bの血小板バッグの残留物から分離した2つの分離株、対照の無関係のC. perfringens分離株について全ゲノムシーケンシング(WGS)を実施した結果、疫学的に関連した6つの分離株は、すべて遺伝的に高度に近接していた。また、カリフォルニア州では2017年8月に、アフェレーシス献血から3つの血小板ユニットと1つの血漿ユニットが製造され、このうち、一つの血小板ユニットが病院Yに、二つの血小板ユニットが病院Zに配布された。病院Yでは血小板ユニットを2つに分けて自家幹細胞移植を受ける患者Cと骨髄異形成症候群の患者Dに輸血した。患者Cは輸血後に嘔吐、頻脈、低血圧を呈し5時間後に死亡し、患者Dも輸血後に敗血症性ショックを発症したが回復した。患者Cの血液および血小板バッグの残留物からKlebsiella pneumoniaeが分離されたため、血液供給元に直ちに通告された。血液供給元は病院Zに通告したため、輸血前の1ユニットが返却されたが、もう一つの血小板ユニットは播種性血管内凝固症候群と敗血性ショックを形成していた患者Eに既に輸血されていた。患者Eはその後死亡した。輸血前の敗血症発症時および輸血後8時間の血液培養からは、多剤耐性K. pneumoniaeが検出された。患者Cの血液培養、残存血小板製剤、病院Zで輸血しなかった血小板から分離したK. pneumoniaeは同様の耐性記録を持ち、WGSでも高度に近接していた。血液供給元および病院の手順に、逸脱は認めなかった。今回の知見から、現行の手順に従っていても輸血関連の感染と死亡のリスクが持続し、追加の介入が必要であることが強調された。血液供給元および病院は、病原体の不活性化、迅速な検出装置、細菌培養プロトコールの改変されたスクリーニングをはじめとする、エビデンスに基づいた細菌汚染のリスク軽減戦略をさらに検討する必要がある。

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