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MMWR抄訳

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2018/05/18Vol. 67 / No. 19

MMWR67(19):556-559
Cholera Epidemic — Lusaka, Zambia, October 2017–May 2018

コレラ流行 ― ルサカ、ザンビア、2017年10月~2018年5月

ザンビアでは、2017年10月6日に急性の水様性下痢症の患者2例の便検体からのO1コレラ菌(生物型El Tor、血清型Ogawa)を臨床検査で確認後、コレラのアウトブレイクが宣言された。 2例の患者は10月4日に首都ルサカの病院を受診していた。コレラ症例は、2017年12月初めの数百件から2018年1月初めまでに約2,000件に急増した。ザンビア保健省はCDC、WHOをはじめとする多様な組織と協力し、ルサカの都市水道水供給の塩素処理の増加、応急給水の供給、水質モニタリングと検査、監視の強化、疫学調査、コレラワクチン接種キャンペーン、積極的な症例マネジメント、 医療従事者の教育、臨床検体の検査を含む多面的な公衆衛生対応に着手した。水、衛生、およびコレラに関する知識、態度、実践(KAP)を評価するため、2017年12月中旬にルサカの最も被害を受けた地域の267世帯に横断調査を実施した。結果、大半の回答者(58%)が衛生状態の悪さはコレラの原因になると思い、63%が汚染水を飲むことをリスク要因と考えていた。また、伝染に関連する因子を特定するため、12月18日~21日に症例対照研究を行い、コレラ確診または疑い症例81例と対照130例のインタビューを実施した。 予備的な結果、コレラを発症する確率はコレラを有する人と接触または未処理水の摂取を報告した人で高く、女性では低かった。2017年10月4日~2018年5月12日に、ルサカでは合計で98例の死亡が発生し、コレラ治療センター(CTC)で40例(41%)、地域社会で58例(59%)の死亡が報告された。 コレラによる死亡に関連するリスク要因を特定するため、2018年1月12日~3月26日にコレラ死亡例32例とコレラ生存例64例(対照)による症例対照研究を実施した。その予備的結果では、CTCに長く入院した患者で死亡の確率が低く、補液を含むコレラ治療の重要性が強調された。2017年12月下旬には、都市の配水システム全体の塩素濃度を高め、最も被害を受けた地域に塩素処理水の緊急タンクを設置するなど、多くの水関連の予防措置が開始され、コレラ症例は2018年1月には急激に減少した。さらに、2018年1月10日~2月14日には、1歳以上のルサカ居住者を対象に、約2百万回の経口コレラワクチンが投与された。 しかし、3月中旬に大洪水および広範囲の水不足が発生し、コレラの再流行につながった。 2018年5月12日時点で、ザンビアの10州のうち7州に影響があり、コレラが疑われるのは5,905例、致死率は1.9%であった。 コレラ疑い例のうち、98例の死亡を含む5,414例(91.7%)はルサカ居住者で発生した。着実な公衆衛生の対応によりアウトブレイクは制御されるが、安全な飲料水の利用や適切な下水処理の保障がされない限り、依然としてコレラ再流行の危険性がある。

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