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MMWR抄訳

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2018/05/18Vol. 67 / No. 19

MMWR67(19):541-546
Community-Based Services to Improve Testing and Linkage to Care Among Non–U.S.-Born Persons with Chronic Hepatitis B Virus Infection — Three U.S. Programs, October 2014–September 2017

アメリカ生まれではない慢性B型肝炎ウイルス感染者での検査および治療への結び付けを改善するための地域密着型のサービス ― 3つのアメリカのプログラム、2014年10月~2017年9月

アメリカでは、慢性B型肝炎ウイルス(HBV)感染者は推定で85万~220万人で、70%はアメリカ生まれではない。すべての患者に治療への結び付けが必要であり、約20~40%では抗ウイルス治療が必要である。もし治療しなければ、HBVの慢性感染者の4人に1人は、肝不全、肝硬変または肝細胞癌で早期に死亡する。CDCは、罹患率と死亡率を軽減するために、2014年10月から2017年9月までの間、アメリカ生まれではない人々にサービスを提供するB型肝炎検査およびリンケージ・ケア・プログラムを開発するための協力協定に資金を提供した。今回、B型肝炎表面抗原(HBsAg)を使用したHBV検査および検査結果が陽性の人々のHBVに対する治療(HBV DNAのモニタリングおよび肝酵素検査を伴う医療訪問)への結び付けに関し、アメリカ生まれではない人々を勧誘するための、各プログラムの運用サービスとプライマリケアセンター、地域密着型組織、保健所との協力について報告する。アメリカ生まれではない集団に提供するHBV検査および治療への結び付けプログラムは、イリノイ州シカゴの非政府機関、ニュージャージー州リビングストンおよびニューヨーク州ニューヨーク市の地域保健センター、 カリフォルニア州サクラメントの学術保健センターに設置された。プログラム参加者10,152人のうち757人(7.5%)がHBsAg陽性の検査結果を有し、慢性HBV感染を示した。これらの患者の年齢中央値は40歳(四分位範囲:32~53歳)で、このうち女性は344人(45%)、アジア人は602人(80%)、黒人は122人(16%)であった。最も多い出身国は中国(32%)で、次いでベトナム(16%)、ミャンマー(8%)、台湾(7%)、ラオス(3%)であった。HBsAg陽性の757人のうち、634人(84%)が1回以上来院し、587人(78%)はHBVに対する治療を受け、430人(57%)は2回以上来院し、137人(18%)が抗ウイルス療法を処方されていた。 HBsAg陽性の参加者のうち、123人(22%)は、異なる保健制度で治療を受けたか、または追跡できなかったため、治療には結び付かなかった。肝細胞癌と診断されたのは9人(1.2%)、肝硬変と診断されたのは17人(2.2%)であった。抗HBc検査を受けた8,837人の参加者のうち、2,832人(32%)が陽性で、抗HBs検査を受けた7,421人のうち、4,284人(58%)が陽性であった。健康保険に加入していたHBsAg陽性者は未加入者と比べ、HBVに対する治療を受ける傾向にあった。また、抗ウイルス治療は、 HBsAg陽性の男性、>50歳、肝硬変または肝細胞癌の人、HBV感染症または肝細胞癌の家族歴を有する人に対して、処方される傾向が強かった。HBsAg陽性者の家庭内接触者273人のうち、39人(14%)がHBsAg陽性、83人(30%)がHBsAg陰性および抗HBc陽性(感染解消による免疫)、 101人(37%)は抗HBs陽性および抗HBc陰性(ワクチン接種による免疫)であった。 家庭内接触者50人は3つすべてのHBV血清マーカーの検査結果が陰性で、感受性を示し、このうち、プロジェクトの終了までに1、2、3回のB型肝炎ワクチン接種受けたのは、それぞれ37人(74%)、32人(64%)、25人(50%)であった。地域組織、保健センター、保健所との協力を通じて、支援に到達困難の集団でのHBV検査および治療への結び付けを達成することが可能である。

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