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MMWR抄訳

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2018/03/23Vol. 67 / No. 11

MMWR67(11):329-332
Characteristics of and Precipitating Circumstances Surrounding Suicide Among Persons Aged 10–17 Years — Utah, 2011–2015

10~17歳の人の自殺をめぐる特性と誘発環境 ― ユタ州、2011年~2015年

2015年では、自殺は10~17歳の人の死亡原因の第3位を占め、ユタ州では過去10年間、年齢で調整した自殺率が全国の発生率を上回っている。2017年1月に、ユタ州保健局は誘発因子を特定するために、2011~2015年の10~17歳の若者の自殺の疫学的調査の支援をCDCへ要請した。CDCは、Utah Violent Death Reporting System (UTVDRS)、National Vital Statistics System、現場から集めた追加情報を分析した。2011年から2015年の間に、ユタ州では10~17歳の150人の若者が自殺した。これらの死亡者の4分の3以上が男性(77.4%)、非ヒスパニック系白人(81.3%)、15~17歳(75.4%、平均年齢15.3±1.6歳)であった。最も一般的な自殺の方法は、窒息死と銃器で、それぞれ死亡の46.0%と45.3%を占めた。死亡場所の情報がある148人の自殺者のうち、致命傷の83.8%が自宅で発生した。10~17歳のユタ州の若者の未調整自殺率は、2011~2015年に平均22.8%増加し、人口10万人あたりでは2011年の4.7人から2015年には11.1人へ136.2%増加した。米国全土での未調整自殺率は、この期間中に1年あたり6.0%増加し、人口10万人あたりでは2011年の3.4人から2015年には4.2人へ増加した。ユタ州の若者の年間の未調整自殺率は、調査されたすべての年のアメリカの自殺率よりも高かった。環境情報が得られた142人の死亡者のうち、97人(68.3%)が死亡する前に2つ以上の誘発環境が確認された。このうち、50人(35.2%)は精神的健康問題と診断されており、精神的健康診断を受けていない34人(23.9%)を含む44人(31.0%)が自殺時またはその近い時期にうつ状態であった。精神的健康診断を受けた50人の死亡者のうち、死亡時に42人(84.0%)が治療中であった。自殺念慮、過去の自殺企画、またはその両方の履歴は、環境情報が利用可能であった死亡者のうち、42人(29.6%)で報告された。最近の危機(死亡に寄与している死亡の2週間以内に起こったイベントと定義)は、83人(55.3%)で経験したと報告されており、主に家族関係の問題(31人、21.8%)と親密なパートナーの問題(15人、10.6%)であった。他の危機は、学校問題および友人または家族の自殺であった。調査した131人(92.2%)のうち26人(19.8%)では、アルコール、コカイン、アンフェタミン、マリファナ、およびアヘン剤のうち1つ以上が死亡時に検出された。自殺前7日以内の携帯電話、タブレット、ゲーム機、ラップトップのようなハイテク機器の使用制限の結果がもたらした家庭争議は、18人(12.7%)で報告された。34人(23.9%)の死亡者は自殺の意志を明かしており、67人(47.2%)で遺書を残していた。30人(21.4%)では、切傷の履歴または最近の自傷があった。ユタ州において自殺の割合が高い理由は不明であるが、メンタルヘルスの問題に取り組み、連携を高め、複数の誘発因子を標的とする、多要素で包括的かつ協調的な自殺予防アプローチは、ユタ州において自殺の危険にある青少年に利益をもたらすと思われる。

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