ホームIMICライブラリMMWR抄訳2015年(Vol.64)中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)・・・
2015/01/30Vol. 64 / No. 3
MMWR64(3):61-62
Update on the Epidemiology of Middle East Respiratory Syndrome Coronavirus (MERS-CoV) Infection, and Guidance for the Public, Clinicians, and Public Health Authorities — January 2015
中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)は2012年9月に初めてWHOに報告され、2015年1月23日時点で956例が研究室レベルにて確診され、うち351例が死亡している。全例、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、ヨルダン、オマーン、クゥエート、イエメン、レバノンおよびイランへの旅行者または居住者であり、アメリカでは2014年5月、サウジアラビアへの旅行者2名が検査を受け、陽性を示したが、その後、全国的サーベイランスにより45州にて514例が検査されたが、陽性例は認めていない。2014年3~5月に報告された504例はほとんどがサウジアラビアからの報告例であり、2014年8月1日~2015年1月23日における確診例102例のうち、97例はサウジアラビア居住者(うち3例はサウジアラビアへの旅行者、オーストラリア、トルコ、ヨルダン人)、2例はカタール人、3例はオマーン人であった。CDCはアラビア半島およびその周辺国へ旅行する場合、MERSを含む呼吸器疾患に対する予防として、手をよく洗うこと、病人との接触を避けるなどを推奨している。また、旅行中または帰国後14日以内に呼吸器疾患の症状を認める場合は医療機関を受診し、医療関係者に対してはこれらの国々への渡航歴のある場合はMERS-CoV感染症を疑うよう勧告している(詳細についてはhttp://wwwnc.cdc.gov/travel/notices/alert/coronavirus-arabian-peninsulaを参照)。
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