ホームIMICライブラリMMWR抄訳2014年(Vol.63)エボラ感染症予防およびコントロールの必要性の迅速評・・・
2014/12/12Vol. 63 / No. 49
MMWR63(49):1172-1174
Rapid Assessment of Ebola Infection Prevention and Control Needs — Six Districts, Sierra Leone, October 2014
シエラレオネでは2014年5月よりエボラウイルス疾患のアウトブレイクが発生し、10月31日の時点での確診例は3,854例であり、うち199例(5.2%)は医療従事者であった。エボラ感染症予防およびコントロール(IPC)はエボラウイルス感染を阻止し、患者の治療によるアウトブレイクのコントロールおよび国の医療制度を維持するため重要である医療従事者を高い感染リスクから保護するものである。CDCのEbola Response Teamのメンバーは10月1日~5日、シエラレオネ国内14地区のうち6地区(ボンバリ、モヤンバ、ポートロコ、プシェフン、トンコリリおよび西部地区)において、IPCの迅速ニーズ評価を行った。これらの地区ではエボラ症例が多く(プシェフン:10万人あたり8.3~ボンバリ:115.6)、エボラ治療施設の数も多い(モヤンバ:1~西部:12)。評価チームは地域の保健所、治療チーム、看護師や医師の聞き取り調査および治療施設の訪問によりIPCシステムの格差、個人防護具(PPE)の不整備、スクリーニング検査の不適切性などを認め、症例の誤分類を最小化するためのスクリーニングプロトコールおよびPPEの適正使用の必要性を指摘し、IPCの訓練および人材の育成が急務であることを明らかとした。また、エボラ感染例の搬送や検査結果報告の遅れにより感染例が治療センターや家族、地域に足止めされており、全地形対応車の配備や人員の拡充などの問題点も指摘された。
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