ホームIMICライブラリMMWR抄訳2013年(Vol.62)インフルエンザ活性
-アメリカ、2012~1・・・
2013/06/14Vol. 62 / No. 23
MMWR62(23): 473-479
Influenza Activity - United States, 2012-13 Season and Composition of the 2013-14 Influenza Vaccine
2012~13年期(2012年9月30日~2013年5月18日)におけるインフルエンザ活性を報告する。この期間、アメリカではWHOとNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance Systemの共同研究室では311,333の呼吸器検体が検査され、うち73,130検体(23%)がインフルエンザ陽性であった(A型:51,675、B型:21,455)。血清型の分析はA型34,922検体にて行われ、A(H3N2):33,423(96%)、pH1N1:1,497(4%)であり、変異型A(H3N2v)が2検体認められた(ミネソタ州、アイオワ州の小児)。検査陽性率は2012年11月10日の週(week45)に10%を超え、12月29日の週(week52)にピーク(38%)となった。A型は2013年2月まで、B型は2月23日(week8)~5月18日(week20)まで優勢であった。抗原性の分析ではpH1N1は249/252検体(98.8%)がA/California/7/2009、A(H3N2)は1,319/1,324検体(99.6%)がA/Victoria/361/2011、B型は581/876検体(66.3%)がB/Wisconsin/1/2010に類似し、いずれも北半球の2012~13インフルエンザワクチン成分と一致した。感受性検査では、B:961検体は全てがオセルタミビル、ザナミビル感受性を示し、A(H3N2)は2,123検体中1検体がオセルタミビル耐性、1検体がオセルタミビルおよびザナミビル耐性、pH1N1は542検体中2検体がオセルタミビル耐性を示し、ザナミビルに対しては全検体が感受性を示した。FDAは2012-13年期のサーベイランスデータよりA/California/7/2009(H1N1)pdm09、A/Texas/50/2012、B/Massachusetts/2/2012様ウイルスを2013~14年期インフルエンザワクチンの成分として推奨している。Influenza-Like Illness Surveillance Network(ILINet)によると、インフルエンザ様疾患(ILI)の外来受診者(/週)は15週間にて全国基準値(2.2%)を上回り、ピークは2012年12月29日の週(week52)の6.1%であった。州別の活性分布は2013年1月12日の週(week2)にてもっとも広く、48州にて広範囲、2州にて地域的活性を認めた。FluSurv-NETデータによるインフルエンザによる累積入院者数(10万人あたり)は0~4歳:66.2、5~17歳:14.5、18~49歳:16.4、50~64歳:41.2、65歳以上:191.2であった。肺炎およびインフルエンザ(P&I)関連死亡率は2012年12月30日の週(week1)から13週連続して流行閾値を超え、1月19日の週(week3)にピーク(9.9%)となった。また、小児の死亡は149例[A(H3):32例、B:79例、pH1N1:4例]報告された。
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