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MMWR抄訳

MMWR75(18):227-233

Increase in Travel-Associated and Locally Acquired Dengue Cases — Unit

旅行関連および国内感染デング熱症例の増加 ― アメリカ、2024年

デング熱は4種類のデングウイルス(DENV)1~4型によって引き起こされる発熱性の蚊媒介性ウイルス感染症であり、軽症から重症、死に至ることもあり、ウイルスの流行地からアメリカに帰国した渡航者の発熱性疾患の主要な原因となっている。2010年~2023年、アメリカ50州およびワシントンDCにおける節足動物媒介ウイルス感染症サーベイランスシステム(ArboNET)にはデング熱症例が年平均828例(202~2,055例)報告され、症例の大半が渡航関連であった。2024年には記録的な3,798例が報告され、2010年~2023年の年平均を359%上回った。このうち2,252例(59.3%)が確定診断例、1,546例(40.7%)が高度疑い例であった。3,693例(97.2%)が発症前2週間以内の渡航に関連しており、105例(2.8%)が国内感染であった。デング熱症例数は7月~9月にピークを迎え(年間総症例の41.6%)、年齢中央値は49歳で50~59歳(21.8%)が最も多く、40~49歳は16%であり、女性が52.5%を占め、ヒスパニック/ラテン系が全体の57.5%、国内感染例の66.7%を占めた。渡航関連症例の主な渡航先はカリブ海地域(プエルトリコおよびアメリカ領バージン諸島を含む)34.1%、北アメリカ(メキシコおよびアメリカ)24.3%、中央アメリカ15.6%、アジア10.1%であった。全体の36.1%が入院を要し、2.8%が重症例、6例(0.2%)が死亡した。死亡例はいずれも渡航関連症例であり、重症デング熱を発症した。致命率は50~59歳で最も高かった(0.36%)。DENV血清型が明らかな1,204例のうちDENV3型が最も多く(54.8%)、次いでDENV4型(23.2%)、DENV1型(12.5%)、DENV2型(9.5%)の順であった。地理別での症例数はフロリダ州が最も多く(1,044例、27.5%)、次いでカリフォルニア州(720例、19.0%)、ニューヨーク州(338例、8.9%)、テキサス州(241例、6.3%)にて多かった。フロリダ州の罹患率は10万人あたり4.47で全国の罹患率(1.12)の約4倍であった。国内感染例はフロリダ州(85例)、カリフォルニア州(18例)、テキサス州(2例)の複数の郡から報告された。2024年の増加は主に渡航関連症例の増加によるもので、2024年に世界中で認められたデング熱急増を反映している。2024年の世界のデング熱症例は1,410万例に達し、うち約1,300万例がアメリカ地域で報告された。プエルトリコおよびアメリカ領バージン諸島はいずれも2024年にデング熱のアウトブレイクを報告した。ネッタイシマカ(Aedes aegypti)およびヒトスジシマカ(Aedes albopictus)がアメリカ東部および西部の多くの郡に生息し、新たな地域でのDENV感染の継続的なリスクとなっている。デング熱症例の大多数がヒスパニック系患者であったが、これはデング熱流行地域への渡航パターンを反映していると考えられる。記録的なデング熱症例数は公衆衛生機関、医療現場、媒介蚊対策プログラムにわたる協調的なデング熱予防対策の緊急の必要性を示している。公衆衛生および臨床機関はデング熱流行地域への渡航者に対し、渡航先における環境保護庁が承認している忌避剤の使用、ゆったりとした長ズボンおよび長袖シャツの着用、エアコンや網戸の使用などの推奨される防護策に関するメッセージングを強化するためにCDC Yellow Bookや旅行健康情報を使用できる。ヒスパニック系の地域社会や渡航者への影響が大きいことを考慮し、文化に合わせた公衆衛生メッセージが渡航関連リスクの軽減に役立つ可能性がある。臨床医は流行地域から帰国した発熱患者ではデング熱を強く疑い、診断検査や重症化を示す患者の徴候(重度の腹痛、持続する嘔吐、粘膜出血、意識変容など)観察を含む症例治療の準備を維持するぺきである。現在、流行地域に居住していない渡航者向けに承認されたデングワクチンはなく、デング熱リスクのある国に渡航中および帰国後の蚊刺咬の予防により自信を守ることができる。

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