ホームIMICライブラリMMWR抄訳2012年(Vol.61)男性間性行為によるHIV感染症-大都市統計地域、ア・・・
2012/11/30Vol. 61 / No. 47
MMWR61(47):962-966
HIV Infections Attributed to Male-to-Male Sexual Contact - Metropolitan Statistical Areas, United States and Puerto Rico, 2010
2009年、アメリカにおけるHIV感染症新規例の64%が男性間性行為(MSM)によるものと推定されており、CDCは50州およびプエルトリコの13歳以上におけるMSMによるHIV感染率の地理的相違について、2010年の新規診断例の感染原因および地域の分析を行った。対象は564地域[大都市統計地域(MSA):103、中小都市地域:263、非都市部:198]より2011年6月までにNational HIV Surveillance Systemに報告されたHIV新規診断例とした。その結果、2010年における13歳以上のHIV新規診断例は47,477例(MSA:37,934、中小都市:5,677、非都市部:3,272例)と推定され、うちMSMによる感染例は28,851例(MSA:23,559、中小都市:3,182、非都市部:1,756例)であった。感染原因はMSAではMSM(62.1%)、異性間性行為(26.7%)、静注ドラッグ(8.1%)、MSM+静注ドラッグ(3.0%)であり、中小都市地域ではそれぞれ56.1%、31.7%、8.8%、3.2%、非都市部では53.7%、32.9%、9.6%、3.7%と同様の傾向を示した。MSMによる感染例のうち11,410例(48.4%)は、ニューヨーク(ニューヨーク)/ニュージャージー/ペンシルベニア:3,347、ロサンゼルス(カルフォルニア):2,589、マイアミ(フロリダ):1,481、アトランタ-サンディスプリング-マリエッタ(ジョージア):1,059、シカゴ(イリノイ)/インディアナ/ウィスコンシン:1,011、ダラス(テキサス):995、ヒューストン-ベイタウン-シュガーランド(テキサス):928の7地域が占めていた。これら7地域の13歳以上の住民は、MSA全体における13歳以上の住民の37.1%(53,169,004/167,919,694名)である。また、MSMによる感染例の割合が大きい地域はロサンゼルス(81.9%)、フレズノ(80.8%)、モデスト(78.8%)、オックスナード-サウザンドオークス-ベンチュラ(78.2%)であった(いずれもカルフォルニア州)。これらのデータは今後、MSMによるHIV感染に対する予防介入を計画する上で有用である。
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