ホームIMICライブラリMMWR抄訳2010年(Vol.59)季節性インフルエンザによる死亡数推計値-アメリカ、・・・
2010/08/27Vol. 59 / No. 33
MMWR59(33):1057-1062
Estimates of Deaths Associated with Seasonal Influenza - United States, 1976-2007
アメリカにおけるインフルエンザ感染による死亡数は毎年数千に及び、とくに65歳以上の高齢者の季節性インフルエンザによる死亡が多く認められている。 CDCは数十年にわたりインフルエンザ関連死亡数の推計を行っているが、ここでは1976~2007年(31シーズン)におけるインフルエンザ関連死の死因を死亡証明書に記載されたICD-8、ICD-9およびICD-10コードにより肺炎/インフルエンザ、呼吸器/循環器系疾患に分け、ウイルス型およびサブタイプとの相関性の分析結果を報告する。1976~2007年、アメリカにおける肺炎/インフルエンザによる年間死亡数推計値は平均 6,309(1986-87年:961~2003-04年:14,715)、人口10万あたり2.4(0.4~5.1)であり、年齢別では19歳未満:97、19~64歳:666、65歳以上:5,546であった。呼吸器/循環器系疾患による年間死亡数推計値は平均23,607(1986-87 年:3,349~2003-04年:48,614)、人口10万あたり9.0(1.4~16.7)であり、19歳未満:124、19~64 歳:2,385、65歳以上:21,098であった。死亡者の年齢分布は肺炎/インフルエンザにて19歳以下:1.5、19~64歳:10.6、65歳以上:87.9%、呼吸器/循環器系疾患にてそれぞれ0.5、10.1、89.4%と同様の傾向が認められ、肺炎/インフルエンザによる死亡全体に占めるインフルエンザ関連死は6,309/74,363(8.5%)、呼吸器/循環器系疾患では23,607/1,132,319(2.1%)であった。ウイルス型の分析では、31シーズン中22シーズンにてインフルエンザA(H3N2)が最も顕著であり、平均年間死亡推計値は7,722(肺炎/インフルエンザ)、28,909(呼吸器/循環器系疾患)と、他の株[A(H1N1)、B]が顕著であった9シーズンに比べ約2.7倍高値であった(それぞれ 2,856、10,648)。
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