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MMWR抄訳

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2010/06/18Vol. 59 / No. 23

MMWR59(23):715-719
Travel-Associated Dengue Surveillance - United States, 2006-2008

旅行によるデング熱に関するサーベイランス-アメリカ、2006~2008年

デング熱は熱帯、亜熱帯地方の風土病であり、2007年には南北アメリカ大陸だけで約100万例報告されている。アメリカでは主に旅行者での発症であり、カリブ海諸国、南アメリカ、南中央アジア、東南アジアから帰国した旅行者では、マラリアよりもデング熱の感染例が多い。今回、CDCにより2つのサーベイランスシステム[ArboNETおよびCDC Dengue Branch(CDCDB)]を通じて2006~2008年に報告されたデング熱患者(1,125例)に関する情報が分析された。ArboNETでは25 州より596例が報告され、ニューヨーク州(178例、30%)、フロリダ州(99例、17%)、テキサス州(61例、10%)の3州からの報告例が半数以上を占めた。うち468例(79%)は感染が疑われ、128例(21%)は確診例であった。CDCDBでは41州より524例(529検体)が検査され、うち136例(26%)がデング熱と診断された。陽性例はニューヨーク州(42例、31%)、マサチューセッツ州(17例、13%)、アリゾナ/ ジョージア州(各10例、7%)にて多かった。これらの症例(ArboNET:596、CDCDB:136、計732例)において、旅行先が明らかな 613例ではカリブ海諸国が最も多く(262例、43%)、メキシコ/中央アメリカ/南アメリカ(208例、34%)、アジア/太平洋諸国(131例、 21%)、アフリカ(12例、2%)と続き、国別ではドミニカ共和国121例(20%)、メキシコ55例(9%)、インド43例(7%)が多かった。 ArboNETにて報告された症状は無併発性の発熱(429/596例、72%)、デング出血熱またはデングショック症候群(95例、16%)が多く、 CDCDBではデング熱(32/54例、59%)、デング出血熱(4例、7%)が多く、デングショック症候群は認めなかった。また、入院例は ArboNET:292例((49%)、CDCDB:26例(19%)、死亡例はCDCDBにて1例認められた。以上、2006~2008年におけるデング熱の発症例は、多くの国々でのアウトブレイクの影響で、旅行に関連する感染例が増加した。デング熱は無症候または軽症候性であるため、旅行による感染リスクを過小評価せずに、潜伏期間が3~14日であることを踏まえ、慎重に診断すべきである。

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