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ホームIMICライブラリMMWR抄訳2010年(Vol.59)先天性梅毒-アメリカ、2003~2008年

MMWR抄訳

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2010/04/16Vol. 59 / No. 14

MMWR59(14):413-417
Congenital Syphilis - United States, 2003-2008

先天性梅毒-アメリカ、2003~2008年

妊娠中の未治療梅毒、特に早期梅毒は死産や新生児死亡、難聴、神経障害、骨変形などの乳児疾患を誘発する可能性がある。先天性梅毒(CS)は、母親の感染の早期発見と分娩の30日以上前の治療により予防できる。通常、女性における一期・二期(P&S)梅毒の発症率の変化はCS発症率に同様の変化をもたらす。CS発症率の最近の傾向を評価するため、CDCは2003~2008年の全国サーベイランスデータを分析した。1歳未満の乳児における CS発症率(出生10万人あたり)は1991年から低下し続け2005年には8.2例になったが、2008年には10.1例へと23%上昇した。この上昇は、2004~2007年の10歳以上の女性におけるP&S梅毒発症率の38%上昇に続くものであった(2004年:0.8例、2007 年:1.1例)。これら女性におけるP&S梅毒の発症率は上昇し続け、2008年には1.5例になった。2005~2008年の全国的な CS症例の増加はほぼすべて南部で起こり、同地域におけるCS発症率はこの期間中64%上昇した(2005年:9.6例、2008年:15.7例)。また母親の人種/民族別では、黒人の母親から生まれた乳児におけるCS発症率の上昇が30%と最高であった(2005年:26.6例、2008年:34.6 例)。2008年に報告されたCS431例のうち125例(29%)の母親は出生前ケアを受けておらず、分娩時に梅毒感染が発見された。また母親が出生前ケアを受けていたCS276例のうち75例(27%)の母親は分娩前30日間に初めて梅毒のスクリーニング検査を受けており、67例(24%)は分娩の 30日以上前にスクリーニング検査陽性であったが治療を受けていなかった。この2008年のデータは、2003年、2005年の報告と同様であった。 2008年にはCS乳児25例が死産、3例が出生後30日以内に死亡し、致死率は6.5%であった。CS発症率の上昇傾向を逆転させるためには、医療提供者や保健所などが協力して女性の梅毒減少と出生前ケアへの早期受診率・妊娠中の梅毒スクリーニング実施率の増加に取り組む必要がある。梅毒の有病率が高く異性間梅毒伝播のエビデンスのある地域では、優先的にCS予防対策を実施するべきである。

References

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