ホームIMICライブラリMMWR抄訳2010年(Vol.59)結核プログラムのモニタリング-National T・・・
2010/03/19Vol. 59 / No. 10
MMWR59(10): 295-298
Monitoring Tuberculosis Programs - National Tuberculosis Indicator Project, United States, 2002-2008
National Tuberculosis Indicator Project(NTIP)はルーチンのサーベイランスデータを利用したwebベースのモニタリングシステムであり、州や地域のTB(結核)対策プログラムの性能や全国目標に向けた進展状況の評価などを目的としている。NTIPのデータは基本的に年1回発表されている。この報告は最新の分析結果として 2002~2008年のデータをまとめたものである。この期間中、TB患者の管理に関連した7項目の指標(治療完了率、初回薬剤感受性検査の実施率、勧告されている初回治療の実施率、遺伝子型データ・HIV状態・喀痰培養結果の報告率、培養検査でのコンバージョンの記録率)のうち6項目(感受性検査の実施率以外)は改善した。一方、感染性TB患者の接触者調査に関する4項目の指標(抗酸菌[AFB]喀痰スミア陽性TB患者の接触者同定率、AFB喀痰スミア陽性TB患者の接触者における感染症・疾患の評価率、AFB喀痰スミア陽性TB患者の接触者のうち新規潜在結核感染症[LTBI]診断例における治療開始率・治療完了率)のうち3項目(治療完了率以外)は改善がみられなかった。また、これら全ての指標は2015年全国目標値に到達しなかった。TB対策プログラムは全てのTB患者に対する完全な治療の開始と完了、感染性TB患者の接触者の同定・評価・感染確認例に対する完全な治療を確実に実施する必要がある。またNTIPを用いてプログラムの性能をモニタリングするべきである。
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