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MMWR抄訳

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2009/12/11Vol. 58 / No. 48

MMWR58(48):1347-1351
Outbreak of Erythema Nodosum of Unknown Cause - New Mexico, November 2007-January 2008

原因不明の結節性紅斑のアウトブレイク-ニューメキシコ、2007年11月~2008年1月

結節性紅斑(EN)は感染性・非感染性病因による皮下脂肪組織炎であり、Coccidioides immitis、Histoplasma capsulatumなどの感染症のアウトブレイクと関連している。2007年12月、New Mexico Department of Health(NMDOH)はニューメキシコ州農村部のあるコミュニティ(人口約1万人)の医師から11月中旬以降住民13例がENと診断されたという報告を受けた。このコミュニティではこれまでENのアウトブレイク発生はなく、地域の医療施設におけるEN診断例は2006年以降1例のみであった。またこの地域はENのアウトブレイクに関与する真菌感染症の既知の風土病地域ではなかった。この報告はNMDOHによる調査結果をまとめたものである。このコミュニティでは2007年11月中旬~12月中旬までフェスティバルの準備として会場となる建物の建設などが行われていた。最初にENと診断された13例のうち9例は四肢の結節、5例は咳を主訴とした。臨床症状、埃曝露の報告、ENのアウトブレイクに関する文献に基づき、真菌を原因としたENのアウトブレイクが疑われた。2007年12月20日、NMDOHは2007年9月1日~2009年3月7日にENと診断された患者について調査を開始し、2007年 11月15日~2008年1月22日に発症した25例のEN症例(女性:17例[68%]、年齢4~68歳[中央値42歳])を確認した。症状としては 24例(96%)で下肢結節、13例(52%)で上肢結節、19例中10例で発熱(38℃以上)、22例中11例で咳を認めた。入院例はなかった。質問票に回答した20例中17例は、EN発症前にフェスティバル中使用される建物の建設に関わっていた。胸部X線を撮影した15例中9例で異常所見を認めた。血清学的検査では、検討した真菌類(C.immitis、H.capsulatum、Paracoccidioides brasiliensis、Blastomycosis dermatitidis、Cryptococcus neoformans、Sporothrix schenckii)は全て陰性であった。22例中11例(50%)はMycoplasma pneumoniaに対するIgMが陽性であったが、M.pneumoniae感染症とは診断されず、ENの病因は特定できなかった。ENの病因確定には、血清学的試験やPCR法のための適切(鼻咽頭・口腔咽頭)でタイムリー(急性期、回復期) な検体採取が不可欠である。

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