ホームIMICライブラリMMWR抄訳2009年(Vol.58)州の電子疾患サーベイランスシステムの状態-アメリカ・・・
2009/07/31Vol. 58 / No. 29
MMWR58(29):804-807
Status of State Electronic Disease Surveillance Systems - United States, 2007
アメリカではNational Electronic Disease Surveillance System(NEDSS)により患者の状態、検査および臨床データなどの情報の転送が可能となっており、各州もNEDSSに類似した電子システムを開発し、特定の疾患や状況の調査に利用している。2007年8月、Council of State and Territorial Epidemiologists(CSTE)により50州全てでこれらのシステムの評価が行われ、その結果がまとめられた。NEDSS Base Systemを一般伝染病の電子サーベイランスシステムとして利用している州は16州(32%)であり、他の34州(68%)は必要に応じて商業システム、CDCまたは州が開発したシステムを利用していた。50州のうち39州(78%)は現在システムを開発または計画中であり、35州(70%)は伝染病に関してはCDCのHealth Level Seven(HL7)型式への通信が可能であると回答した。一般伝染病に関してシステムが確立、運用している40州では、23州(58%)が統合型システム、15州(38%)が独立型システムであり、HIV/AIDSサーベイランスシステムは18州(統合型:1、独立型:15)、結核症例報告システムは 22州(統合型:11、独立型:11)、鉛中毒サーベイランスシステムは17州(統合型:5、独立型:11)にて運用されていた。統合モジュールは主に自動電子データ報告モジュール(28州)、ウェブ上の手動データ報告モジュール(24州)およびマスター患者インデックスモジュール(21州)の3種類であり、アウトブレイク管理システムは8州にて運用、20州にて開発中であった。これらの電子システム開発の経費はソフトウエア、ハードウエア合わせて$250,000~$1,000,000(カスタマイズ費を除く)であり、その他にソフトウエア開発社/ベンダーへの年間ライセンス料、セキュリティ費、修整費($20,000~50,000)などがかかる。人件費に関しては、それぞれのIT職務のフルタイム当量(FTEs)が平均2~3であった。今後も評価を続行し、最終的には連邦および州のサーベイランスシステムの相互接続性を向上させ、データの転送効率およびインターネットの安全性を高めていきたい。
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