ホームIMICライブラリMMWR抄訳2009年(Vol.58)小学生のBMIスクリーニングの評価-フロリダ、20・・・
2009/05/08Vol. 58 / No. 17
MMWR58(17):460-463
Assessment of Body Mass Index Screening of Elementary School Children - Florida, 2007-2008
アメリカでは小児期の肥満が増加傾向にあり、慢性疾患との関連性が危惧されている。フロリダ州では2001年よりBMIスクリーニングを実施し、学年、郡別のBMIデータがFlorida Department of Health(FDOH)に集められているが、2008年、より大規模な州全体のサーベイランスシステムを確立するため、2~3月、州内67郡における BMIスクリーニング活動に関する調査を行い、その現状を分析した。データは67郡を人口によりsmall(人口15万人未満)、medium(15万以上50万未満)、large(50万人以上)に分け、それぞれのカテゴリー別にまとめた。完全回答の得られた66郡全てにおいて1年生と3年生、64郡にて6年生がスクリーニングされ、スクリーニング対象が75%以上の生徒であった郡は1年生:60郡、3年生:61郡、6年生:59郡、全3学年:58郡 (88%)であり、カテゴリー別ではsmall:34/37(92%)、medium:16/18(89%)、large:8/11(73%)であった。身長、体重、またはBMIパーセントタイルの測定ガイドラインを決めている郡は51/66郡(77%)、このうち36郡(71%)は90%以上の生徒に適用していたが、small:22(85%)、medium:11(65%)、large:3(38%)と郡の規模により有意差が認められた。また、測定方法の訓練をしたスクリーナーが測定した郡は19郡(29%)であった。スタジオメーターを使い身長を測定した郡は28(42%)、専門レベルのデジタル体重計またはトリプルビームバランス計により体重を測定した郡は43(65%)、ともに適切な測定器具を用いた郡は21(32%)であった。測定データを電子データシステムにて分析した郡は31(47%)であり、small:17(46%)、medium:12(67%)、large:2(18%)と有意差が認められた。以上、フロリダ郡ではガイドラインや測定器具、測定者の訓練、スクリーニング法およびデータ管理に関して十分な測定が行われていないことが示され、今後、より正確なBMIスクリーニングシステムの確立が急がれる。
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