ホームIMICライブラリMMWR抄訳2009年(Vol.58)HIV感染症-中国広東省、1997~2007年
2009/04/24Vol. 58 / No. 15
MMWR58(15):396-400
HIV Infection - Guangdong Province, China, 1997-2007
2007 年、中国におけるHIV感染生存例は約70万、新規例は約5万、AIDSによる死亡例は約2万と推定され、感染生存例の40.6%は異性間性行為による感染であり、38.1%は静注薬物による感染である。中国では1986年よりcase-based surveillance system (CBSS)によりHIV感染例のデータを収集しており、今回、このデータを基にCDCの援助を得て、広東省における1997~2007年のHIV感染の最新の傾向が分析された。広東省は国内で最も人口が多く、永続的居住者は約7,560万人、移住性居住者は約1,650万人である。この期間、広東省におけるHIV新規診断例は22,571例[男性:18,525(82.1%)、女性:4,046(17.9%)]であり、感染源の明らかな男性例 (n=11,613)では、静注薬物:82.1%(n=9,534)、ハイリスク異性間接触:13.2%(n=1,535)、女性例(n=2,322)ではハイリスク異性間性行為接触:53.7%(n=1,247)、静注薬物:39.0%(n=905)であった。地理的分布に関しては、男性例の78.8% (n=14,606)および女性例の83.2%(n=3,366)は省中央部の居住者であった。新規診断例の年次推移は、1997年:102例(男86女 16)、2007年:4,593例(男3,524女1,069)であり、2003~2005年にかけて3倍増加[2003年:1,284(男1,052女 232)、2005年:5,223(男4,501女:722)]したが、2005~2007年には女性で48.1%増加、男性で21.7%減少した。この期間、感染源は静注の使用が最も多く、2003~2005年に大きく増加した(2003年:639、2005年:2,344)が、2007年には 1,680と減少に転じている。一方、ハイリスク異性間接触は2003年:138、2005年:403、2007年:1,015と増加を維持している。
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