ホームIMICライブラリMMWR抄訳2009年(Vol.58)最新情報:インフルエンザ活性-アメリカ、2008年・・・
2009/02/13Vol. 58 / No. 5
MMWR58(5):115-119
Update: Influenza Activity - United States, September 28, 2008-January 31, 2009
アメリカにおけるインフルエンザ活性に関する最新情報と抗インフルエンザウイルス治療に関する暫定勧告のレビューの要約を示す。2008年9月28 日~2009年1月31日、アメリカでは81,842の呼吸器検体が検査され、うち4,336検体がインフルエンザ陽性を示した。内訳はインフルエンザA 型:3,641(84.0%)、B型:695(16.0%)であり、サブタイプが分析されたA型1,305検体(35.8%)では、 A(H1):1,135(87.0%)、A(H3):170(13.0%)であった。抗原性はA(H1N1):142、A(H3N2):35、B:78検体が調査され、A(H1N1)とA(H3N2)検体の全てとB型23検体(29.5%)が2008~2009年期ワクチン(A/Brisbane/59 /2007-like[H1N1]、A/Brisbane/10/2007-like[H3N2]、B/Florida/04/2006-like)成分に類似し、他のB型55検体(70.5%)はB/Victoria/02/87系に属した。抗ウイルス薬に対する耐性の検査では、A(H1N1)190検体中185検体(97.4%)がオセルタミビル耐性、2検体(1.1%)がアダマンタン耐性を示し、A(H3N2)41検体およびB77検体は全てオセルタミビル感受性を示し、A(H3N2)検体は全てアダマンタン耐性を示した。また、サウスダコタ州で19歳男性の豚インフルエンザA(H1N1)ウイルス感染が報告されている。2009年1月31日現在、インフルエンザ活性は5州(コロラド、デラウエア、ニューヨーク、テキサス、バージニア)では広範囲、 21州では地域的な流行が報告されている。インフルエンザ様疾患(ILI)による外来受診率は2008年9月28日以降0.9~2.3%であり、全国基準値(2.4%)を下回り、また、肺炎およびインフルエンザによる死亡率は6.0~7.5%であり、流行閾値(7.9%)を下回っている。インフルエンザ関連入院率は0-4歳児にて0.8/10,000、5~17歳にて0.04/10,000であり、成人では18~49歳、50~64歳、65歳以上にてそれぞれ0.07、0.1、0.3/10,000であり、インフルエンザ関連小児死亡例は3例報告されている。
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