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MMWR抄訳

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2008/09/12Vol. 57 / No. 36

MMWR57(36):989-993
Communitywide Cryptosporidiosis Outbreak - Utah, 2007

クリプトスポリジウム症のアウトブレイク-ユタ州、2007年

クリプトスポリジウム症はCryptosporidium属の塩素抵抗性原生動物種による胃腸疾患であり、汚染されたプールの水を飲んだり、汚染された水や食物の摂取、あるいは感染したヒトや動物(ウシやヒツジ)との接触による糞便経口感染により発症する。アウトブレイクによらない発症数は2004年3,411例から2007年には約8,300例へと増加しており、汚染された水に関連したアウトブレイクは2004年7 件、2006年は19件、2007年は26件報告されている。Utha Department of Health(UDOH)には2007年6月~12月、研究室レベルでの確診例1,902例の症例報告があり、2002~2006年の年間平均16例に比べ劇的に増加している。発症は5月23日~12月19日に認められ、患者の年齢は1歳未満~101歳(中央値:9歳)、32%が5歳未満の小児であり、 51%が女性、発症地域は州全体(12地域)に広がっていた。1,650例を対象に行われた追跡調査では、入院は8%(97/1,144例)、アウトブレイク期間における発症率は124.5/10万例・年であり、5歳未満の小児では411.8に達した。ピークは8月19日からの週であり(564.4/10 万例・年)、感染源が明らかな1,506例では、1,209例(80%)が発症前2週間以内にレクリエーションプールに入っており、データの得られた 1,371例のうち592例(43%)はプールに入り、かつ下痢を来している症例と接触、503例(37%)はプールのみ、170例(12%)は下痢症例との接触のみであった。下痢症例との接触による感染例は7月:5%(7/136)、8月:8%(71/884)、9月:27%(85/311)と増加していた。UDOHは7月下旬、8例の感染が報告された時点で1)下痢を来している場合はプールに入らない、2)医療機関での Cryptosporidiumの検査を増やす、3)潜伏期または症状の出ている患者が泳いだプールは高塩素処理するよう地方新聞へ通達を掲載し、8月10、17日には州全体へ通知した。また、8月28日には1)5歳未満のおむつをしている小児は公共のプールでの遊泳禁止、2)プールの高塩素処理を週1回とし、クリプトスポリジウム症に関する情報を掲示する、3)小児の保育プログラムでは水遊びを一時的に中止とするなどの措置を施し、発症数は9月3-8日:313.1/10万例-年、9月9-15日:153.9/10万例・年と減少した。

References

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  • CDC. Surveillance for waterborne disease and outbreaks associated with recreational water-United States, 2003-2004. MMWR 2006;55 (No. SS-12).
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  • Gregg MB. The field investigation. In: Gregg MB, ed. Field epidemiology. 2nd edition. New York, NY: Oxford University Press; 2002: 62-77.
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