病気のフードサービス従業員と関連したノロウイルスのアウトブレイク－ミシガン、2006年1月～2月

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MMWR抄訳

2007/11/23Vol. 56 / No. 46

MMWR56(46):1212－1216
Norovirus Outbreak Associated with Ill Food-Service Workers － Michigan, January-February 2006

病気のフードサービス従業員と関連したノロウイルスのアウトブレイク－ミシガン、2006年1月～2月

2006年1月30日、ミシガン州のBarry-Eaton District Health Department(BEDHD)は1月28日にEaton郡のあるレストランで行われた2つの夕食会に参加したメンバー数人が食後胃腸疾患を発症したという報告を受けた。感染源とこの全国的チェーンレストランの顧客および従業員における発症状況を確認するため、BEDHDは調査を開始した。発端者はレストランの給仕であり、1月19日頃に嘔吐症状を伴った疾患を発症し、仕事を休んでいた。2例目は発端者の同胞の従業員であり、1月21日に腹部痙攣、下痢、嘔吐を発症したが、発症初日と2日目は仕事をしていた。さらに1月28日、1名のコックが仕事中、職場の生ごみ入れの中に嘔吐していた。顧客584名に対するインタビューでは、364名(1～92歳[中央値:40歳])が1月19日‐2月3日(281名:1月28日、64名:1月29日)にこのレストランで食事をし、その後10～50時間(中央値32時間)以内に下痢や嘔吐などを発症していたことが明らかになった。また、従業員32名中17名(53.1%)が1月19日‐2月3日に嘔吐や下痢を発症しており、このうち、7名は1月21‐30日に働いていた。このレストランにおけるノロウイルス伝播は1月28日の嘔吐イベント前に発生し、嘔吐イベントが環境汚染とウイルス伝播をさらに増加させた可能性があることが判明した。発症と有意な関連が示唆されたメニューはアンティパスタとガーリック入りマッシュポテトであった。顧客および従業員14名より提出された便検体全てからRT-PCR法によりノロウイルス遺伝子I(GI)が検出された。1月30日、BEDHDはこのレストランに対し、1月27‐30日に準備した全ての食品を廃棄すること、病気の従業員は症状消退後も最低72時間は職場復帰させないこと、店内の完璧な清掃を行うことという条件を提示した。その後、そのレストランはノロウイルスに無効な消毒器を使用していることが判明したため、BEDHDはMichigan Department of Community HealthおよびMichigan Department of Agricultureのガイドラインに応じた消毒を行うよう指導した。このアウトブレイク事例より、フードサービス従業員に対するノロウイルス汚染および伝播の予防に関する教育の実施、病気にかかったフードサービス従業員に対する就労方針の徹底、ノロウイルス根絶のための効果的な消毒による環境浄化の必要性が強調される。

References

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