ホームIMICライブラリMMWR抄訳2007年(Vol.56)最新情報:インフルエンザ活性-アメリカおよび世界、・・・
2007/08/10Vol. 56 / No. 31
MMWR56(31):789-794
Update: Influenza Activity - United States and Worldwide, 2006-07 Season, and Composition of the 2007-08 Influenza Vaccine
2006-2007年期のアメリカおよび世界でのインフルエンザ活性に関する報告。アメリカでは2006年10月1日-2007年5月19日において、WHOおよびNational Respiratory and Enteric Virus Surveillance System(NREVSS)により179,268検体が検査され、うち23,753検体(13.2%)がインフルエンザ陽性であった。内訳はA型:18,817(79.2%)、B型:4,936(20.8%)であり、サブタイプは6,280(33.4%)にて明らかであり、A(H1):3,912(62.3%)、A(H3):2,368(37.7%)であった。2006年12月23日の週(week 51)に陽性率が10%を超え、ピ-クは2007年2月10日(week 6)の28.0%、4月28日(week 17)に10%以下となった。過去3年間のピ-クは22.6%-34.7%、12月初旬から3月初旬であった。FDAのVaccines and Related Biological Products Advisory Committeeは2007-08年期における三価インフルエンザワクチンは、H1N1成分をA/New Caledonia/20/99から変更し、A/Solomon Islands/3/2006、H3N2およびB型成分は変更なくA/Wisconsin/67/2005、B/Malaysia/2506/2004を推奨している。インフルエンザ様疾患(ILI)による受診者は2006年12月16日(week 50)-2007年3月24日(week 12)の間、全国基準値(2.1%)を超え、ピ-クは2006年12月30日(week 52)の3.0%および2007年2月17日(week 7)の3.5%の2回であった。過去3年間のピ-クは3.3-7.6%、12月下旬から2月中旬であった。また、41州にて少なくとも1週以上、広範囲での活性が報告され、ピ-クは2007年2月24日(week 8)、25州にて広範囲の活性、19州にて地域的な活性が報告されている。また、インフルエンザ感染症による小児(0-17歳)の入院率は、0.81/10,000(0-4歳:1.62、5-17歳:0.23)であり、2004-05年期(それぞれ3.3、0.6)、2005-06年期(それぞれ2.8、0.4)に比べ低値であり、肺炎およびインフルエンザ(P&I)による死亡率は流行閾値を超えず、ピ-クは3回、2007年1月20日(week 3、7.5%)、2月24日(week 8、7.7%)、3月24日(week 12、7.5%)であった。過去3年間におけるピ-クは7.8-10.4%であった。18歳以下の小児におけるインフルエンザによる死亡は68例(26州)であった。世界ではA(H1)、A(H3)およびB型ウイルスが蔓延したが、ヨ-ロッパおよびアジアではA(H3)型が最も多く認められ、また、鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス感染がアジア(アゼルバイジャン、カンボジア、中国、インドネシア、イラク、ラオス、タイ、トルコ、ベトナム)およびアフリカ(ジブチ、エジプト、ナイジェリア)から計319例報告されているが、アメリカでは報告されていない。
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