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MMWR抄訳

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2007/06/01Vol. 56 / No. 21

MMWR56(21):529-532
Characteristics and Health of Caregivers and Recipients - North Carolina, 2005

介護者および被介護者の特徴と健康-ノースカロライナ州、2005年

米国の約5,340万人の介護者は、全年齢における障害および慢性疾患を持つ人々に年間推定2,570~3,890億ドル相当の無償介護を提供しており、介護者の健康および貢献を継続する能力が公衆衛生の懸念として浮上してきた。2004年の調査では、最も熱心な介護者は、非介護者あるいは責任の少ない介護者と比較して、大幅に健康状態が悪いと報告したことを指摘した。Healthy People 2010の目標は、全州およびコロンビア特別区の障害者と介護者に対する公衆衛生サーベイランスおよび健康促進計画を提唱している。限定的な介護者調査は全国レベルのデータを提供したが、介護者の健康あるいは介護による健康効果を特徴づける州レベルでのデータは得られていない。このような情報は、州にとって介護者の健康促進のために立案し、政策決定する際に、また介入を展開し、導入する際に有効と考えられる。介護者と被介護者の特徴と健康を分析し、介護の効果を評価するために、2005年のBehavioral Risk Factor Surveillance System(BRFSS)調査のノースカロライナ州で導入された介護者モジュールからデータが分析された。この報告は、その分析結果を要約し、介護者は週平均20.1時間を提供し、72.2%の介護者は被介護者と同じ家か、あるいは20分以内に居住していることが判明した。また介護者は男性(40.5%)より女性(59.5%)が多く、介護者と被介護者の健康と福祉を促進するために、公衆衛生の主導権が策定されるべきである。ノースカロライナ州における2005年のBRFFS調査で、前月に長期疾病か障害を持つ家族や知人に介護や援助をしたかどうか介護者に対するスクリーニング質問が実施され、「はい」と答えた人は介護者に分類され、自身や被介護者に関する質問に回答することで介護者モジュールを完了した。2005年5月~8月にインタビューを受けた5,859名のうち合計895名が介護者で、非介護者(15.8%)より介護者(21.2%)の割合が高いのは非ヒスパニック系黒人で、非介護者(10.3%)より介護者(2.3%)の割合が低いのはヒスパニック系であった。平均して介護者は非介護者と比較して精神衛生状態が良くない日が多く(30日のうち4.3日対3.0日)、身体的健康状態が良くない日数は介護者(3.2日)、非介護者(3.5日)で同様であった。被介護者の多くは女性(67.2%)で一般市民より高齢であり、64.3%は65歳以上、82.2%は親類による介護を受けていた。

References

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