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MMWR抄訳

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2007/06/01Vol. 56 / No. 21

MMWR56(21):524-528
Sunburn Prevalence Among Adults - United States, 1999, 2003, and 2004

成人における日焼けの罹患率-米国、1999、2003および2004年

紫外線(UV)照射の一過性で急激な過剰曝露は、皮膚癌の種類である基底細胞癌および黒色腫の重要な危険因子である。黒色腫は皮膚癌の中で最も死亡率が高く、2003年には米国において合計45,625例の黒色腫の新たな症例が診断され、7,818人が死亡した。57件の調査のメタ分析では、日焼け歴のある人はない人と比較して、相対危険度が2.03であったことを指摘した。人口ベースに基づく調査で日焼け罹患率を監視することにより、日焼け防止行動順守の予測、皮膚癌発生の危険性評価、予防プログラム成功の測定を可能にする。米国成人における日焼け歴の傾向を評価するために、CDCは1999、2003、2004年のBehavioral Risk Factor Surveillance System (BRFSS)調査からの横断的データを分析した。この報告は、その分析結果について述べ、全成人の日焼け罹患率は1999年の31.8%から2004年の33.7%まで増加したことを示した。どの介入が一般の人々の日焼け防止行動を最良に改善するかを究明するために、さらに調査が必要である。BRFSSは組織に属さない18歳以上の米国市民を対象とする州別無作為電話抽出調査で、自己報告の日焼けの経験に関する2つの質問が1999、2003、2004年の質問表に使用された。その1つは皮膚のたとえ小さな部分でも12時間以上赤くなった時も含み12ヵ月以内に日焼けしたことがあるか、もう1つは12ヵ月以内に何回日焼けをしたか、である。Council of American Survey and Research Organization のガイドラインに基づく州の回答中央値は、1999年は55.2%、2003年は53.2%、2004年は52.7%であった。全成人間での推定日焼け罹患率は1999年の31.8%から2004年の33.7%の範囲であり、これらの全調査年で男性の罹患率が女性より高かった(1999年で35.8%対28.0%、2003年で37.0%対30.2%、2004年で37.0%対30.3%)。また1999年から2004年までで非ヒスパニック白人女性(35.3%~39.6%)および非ヒスパニック系白人男性(44.1%~46.9%)でも増加した。前年に日焼けを報告した成人の20.7%は4回以上の日焼けを報告し、非ヒスパニック系白人およびアメリカインディアン・アラスカ原住民の割合が最も多かった(21.2%および19.6%)。日焼け罹患率の有意な減少を報告した1999年(インディアナ、アイオワ、ケンタッキー、ルイジアナの4州)と比較して、2004年には合計20州が白人の日焼け罹患率で統計的に有意な増加を報告した。3調査年のいずれかの年における白人の最低日焼け罹患率は25.7%(アリゾナ州、1999年)で、最高は51.3%(ユタ州、2003年)であった。

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