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MMWR抄訳

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2007/05/04Vol. 56 / No. 17

MMWR56(17):420-423
Prevalence of Actions to Control High Blood Pressure - 20 States, 2005

高血圧の管理に対する行動の普及-20州、2005年

高血圧(HBP)は、米国で第一位と第三位の主要死亡原因である心疾患と脳梗塞の危険性を高めるが、HBPと循環器疾患の関連性は他の危険因子とは無関係となっている。National Health and Nutrition Examination Survey(NHANES)によると、2001~2004年、米国成人の約30%はHBPであり、1988~1994年のNHANESデータと比較して罹患率は増加した。HBPは容易に発見され、治療で管理が可能であるにもかかわらず、約70%の市民においてこの症状は管理されていない(最高血圧140㎜Hg 未満、最低血圧90㎜Hg未満)。Healthy People 2010の目標の1つは、血圧を管理するために行動するHBPの割合を増やすことである。自己報告HBP罹患率とHBPを管理する行動を評価するために、CDCは参加20州におけるBehavioral Risk Factor Surveillance System(BRFSS)の選択的測定基準から2005年データを分析した。結果によると、20州におけるHBPの成人のほとんどはHBP管理のために何らかの行動を取っていたが、人によっては食事療法変更、運動、処方薬服用等の対策を含む追加的なHBP管理行動を取ることができる。BRFSSは、18歳以上の組織に属さない米国市民を対象とした無作為抽出電話調査であり、調査は全50州、コロンビア特別区、および3米国領で実施される。2005年、20州における101,574人の回答者のうち合計24,447人は、2カ所以上の医師や医療専門家を受診した際、高血圧であると診断されたと答えた。HBP管理のために取る行動について、1)食習慣、2)塩分、3)アルコール、4)運動、5)薬の服用、等が質問され、20州の回答中央値は51%(34.6%~66.7%)であった。自己報告HBPの年齢調整罹患率は、20州合同で19.4%であった。自己報告HBPは年齢層ごとに増加し、年齢調整罹患率は非ヒスパニック系黒人(27.2%)で最高であった。20州における自己報告HBPは南部の州で高い傾向にあり、ミシシッピ(25.5%)、ウエストバージニア(23.5%)、アラバマ(23.2%)、ルイジアナ(22.1%)、アーカンソー(21.9%)の州では年齢調整罹患率が高かった。自己報告HBP の成人の約98.1%は、血圧を下げる、あるいは管理するために少なくとも一つの行動を実行していると報告し、大多数の回答者は五つの行動それぞれを行なっていると報告した。70.9%は食習慣を変え、79.5%は塩分を減らすか使用せず、79.2%はアルコール消費を減らすか消費しなかった。68.6%は運動し、73.4%は降圧剤を服用した。

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