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ホームIMICライブラリMMWR抄訳2007年(Vol.56)外傷性脳損傷に関連した入院率-9州、2003年

MMWR抄訳

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2007/03/02Vol. 56 / No. 8

MMWR56(8):167-170
Rates of Hospitalization Related to Traumatic Brain Injury - Nine States, 2003

外傷性脳損傷に関連した入院率-9州、2003年

外傷性脳損傷(TBI)は、米国における発病および死亡の主要原因であり、毎年、平均して推定110万人の救急診療部受診、235,000人の入院、50,000人の死亡に関連している。2002年、CDCのTBIサーベイランスシステムで12州から報告されたTBI関連総入院率は、10万人につき79.0であった。しかし、州の間では大幅な差異が見られた(ネブラスカ州の50.6からアリゾナ州の96.9まで)。CDCのTBIサーベイランスシステムからの結果を更新するために、CDCは入手できるデータとして最新である2003年からデータを分析した。この報告は、その分析結果を要約し、2003年にデータを報告した9州では推定28,819人(10万人につき87.9)がTBI関連の診断で入院したことを明らかにした。全年齢層における入院率は男性が高く、年齢別では75歳以上の患者で最高率であった。偶発的オートバイ事故(MV-T)および偶発的転落は、TBI関連入院の二大主要原因(10万につき32.1と29.8)であった。この結果により、州はTBIの発症、外因、危険因子の監視を継続し、より効果的な障害予防プログラムを計画し、実施する必要性を強調している。2003年、TBI関連サーベイランス実施のためにCDCの資金協力を受けた9州は、CDCのTBI標準的サーベイランス症例定義および方法を使用したデータを提出し、TBI関連の年齢調整入院率はネブラスカ州の51.8からアリゾナ州の105.0までの範囲であった。全体的に、また個々の州においても男性が女性の約2倍高く、また75歳以上が最高率でアラスカ州の184.6からオクラホマ州の359.7の範囲であった。5~14歳の小児は最低率であり、メリーランド州の24.4からアラスカ州の69.7の範囲であった。MV-T関連のTBI入院率はネブラスカ州の17.6からアリゾナ州の37.8の範囲であり、転落関連のTBI入院率はサウスカロライナ州の19.8からコロラド州の36.7であった。暴行は第三位を占める原因であり(10万人につき7.1)、暴行関連のTBI入院率はユタ州の2.9からアラスカ州の9.8の範囲であった。

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