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MMWR抄訳

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2006/10/06Vol. 55 / No. 39

MMWR55(39): 1071-1074
CDC’s 60th AnniversaryDirector’s Perspective - William H. Foege, M.D., M.P.H., 1977-1983

CDC 60周年記念 所長の展望-William H. Foege, M.D., M.P.H.、1977~1983年

近代の公衆衛生は、210年前の1796年、Edward Jennerが Sarah Nelmesの手の牛痘病変から採取した物質をJames Phippsにワクチン接種した時に始まった。その後Phippsに天然痘を接種して彼の免疫力を証明し、ワクチン接種時代が到来した。Jennerはウイルス、免疫システム、ワクチン学に対して我々が理解している事を欠いていたものの、臨床的観察力により、乳搾りの女性が過去に牛痘に曝露したため天然痘にならないと確信し、その現象が繰り返されるかを確かめるために行動した。David Sencerは、「所長の展望」の中で天然痘終結を報告し、1960、70年代の天然痘根絶計画で、Jennerの活動がどのように論理的展開されていったかについて述べている。CDCは、この国際努力のため300名以上の職員を派遣し、世界の発展のためにその多くをWorld Health Organizationへ配属した。現在まで210年間、公衆衛生は感染症との戦いと同義語であった。Sencerが指摘したように、公衆衛生は労働衛生、環境衛生、栄養、出生異常、喫煙、さらに家族計画にまで手を伸ばしたが、焦点は主に感染症の予防と対策に当ててきた。しかし、社会の健康への関心が増すにつれて,慢性疾患による死亡、化学毒素の曝露、意図的・偶発的傷害、細菌を超えた多くの危険因子における相互の影響等に対する懸念が高まり、公衆衛生の変化と共に、CDCへの要求も変化していった。1977年、次の3つの目標、1)必要のない苦しみの減少、2)早死の減少、3)生活の質の改善、を達成するために、CDCの成すべきこととして市、郡、州、学術機関、企業、政府、国際機関の医療担当者から提案等が寄せられた。CDCは、目標、優先事項、活動拡大の必要性などの合意を経て、様々なセンターへと再編制された。健康問題の多くはそれぞれ特定のセンターに関連づけられるようになり、機関名はCenters for Disease Controlへと変更された。健康問題の解決はCDCの日常業務であったし現在も引継がれており、これまで多くのアウトブレイクや発見をMMWRで報告してきた。例えば、レジオネラ症、毒素性ショック症候群(危険因子タンポン)、ラッサ熱、エボラウイルス、HIV、AIDS、院内感染などの感染症や、麻疹・風疹などの予防接種、感染症以外でも、給水、大気質、鉛中毒、心臓病、肥満、がん、ベビーフード、運動、人間行動、殺人、暴力、自殺、傷害、保健従事者の指導などがある。また、タバコ、液体タンパク質ダイエット、ライ症候群の原因として疑わしいサリチル酸(アスピリン)など科学と政治の葛藤にも遭遇した。しかし未来のための挑戦は、すべての人々の利益のため、最良の科学が利用できるようにし続けることである。

References

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